大腸の働きってどうなってるの?「いい大腸、わるい大腸」わかりやすい大腸のお話

大腸の中はどうなっているの?

 

さあ、胃腸シリーズ3日目です。
「もう胃腸の話はあきたわ」という方も我慢して読んで下さい。
大腸は一番病気になりやすいところ。
でも一番治療がしやすいところ。
第2の脳と呼ばれる大切なところです。

 

私が初めて大腸の中を見たとき、「わー!綺麗だなあ」と感動したのを覚えています。
ピンク色でみずみずしい粘膜。どうして腸の粘膜は年齢を重ねても若々しいのかわかりますか?

 

それはターンオーバーの違いなんです。
肌はだいたい28日周期。しかし粘膜は14日周期と肌の倍のスピードで生まれ変わっています。生まれたての粘膜だから若々しいのですよ。

 

でも、その綺麗なはずの粘膜がゴミ置場化していたら・・・
ぞっとしますよね。
いま大腸の様々な病気が激増しています。私達の腸の中では何が起こっているのでしょうか?
本日は胃腸シリーズの最終章です。

 

 

大腸の働きとは?

 

大腸の長さは自分の身長と同じくらいと言われています。
平均1.6メートルの太い管で盲腸から始まり、上行結腸、横行結腸、下降結腸、S状結腸、直腸、肛門とつながっています。

大腸はうんちを固くするために、腸管の壁にある血管へと水分と塩分を吸収させる働きがあります。最近までこの水分吸収だけが大腸の働きだと思われていました。

 

しかし!腸内フローラの解明により大腸にはもっと大切な働きがあることがわかってきました。1953年、日本でニワトリの伝染性下痢症が流行し、下痢の舞台となる腸内フローラの研究が必要となりました。

 

そこで新しい腸内細菌がわかってきたのです。大腸にいるのは「大腸菌」が優性菌だと思われていましたが、じつはビフィズス菌が重要な働きをしていることが判明しました。

 

腸内細菌が免疫を司り、ホルモンバランスをコントロールし、老化の速度を左右するなんて、私の亡くなった内科医ひいお爺ちゃんは想像もしなかったことでしょう。

 

 

いい大腸、わるい大腸

 

良い腸とは「タイムスケジュール通りにきちんと運行する山の手線」のようなもの。
つまり、滞ることなく毎日同じリズムで動く腸が健康な腸といえます。

 

スピードが早くなりすぎたり、事故で渋滞が起きたりする様な状態を「下痢」「便秘」と呼びます。

 

通過速度が速くなる状態が下痢。交通渋滞が起きてしまって便が腸に留まることを便秘。綺麗な腸を作るためにはいつも一定の間隔で動いている状態が必要です。綺麗な川は水がいつも流れているように腸も滞らせてはいけないわけですね。

 

 

腸の病気にはどんなものがあるの?

 

腸の病気の種類は多いものですが、主な病気はこのような病気が挙げられます。

虫垂炎
潰瘍性大腸炎
クローン病
腸閉塞
過敏性腸症候群

などが大腸の病気です。
大腸の病気の中でも最も要注意はもちろん「大腸がん」。
大腸のがんも進行度によって症状や治療内容は大きく変わります。

 

これは大腸ポリープ。
まだがん化していません。

 

 

大腸ポリープを放置すると大腸がんに変化してしまうものがあります。
このくらいの大きさに成長すると「便潜血陽性」「便に血が混じる」などの症状が表れ始めます。

 

 

これは「進行がん」。
がんが大きくなり、腸の内腔が狭くなってきます。
便秘、下痢などの症状が出るようになります。

 

 

どう考えても「最初の小さなポリープのうちに取ってしまったほうが良い」ことはわかりますよね。小さなポリープは内視鏡で取ることができますが、がん化して大きくなると腸を切除するという手術になってしまいます。

 

3日間お伝えしました「胃腸シリーズ」。
いかがでしたでしょうか?
大腸の検査を一度も受けたことがないというあなた。
今年こそは受けるようにしてくださいね。

 

ちなみに、大腸がんを予防するには

・運動
・禁煙
・腸内フローラを整える

ことです。
とくに便秘、下痢を繰り返している方はご注意くださいね。

 

 

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