目次
便秘じゃなかったのに!いつからスッキリ出なくなったのだろう?
「毎日自然にでるって、そんな感覚もう忘れてしまいました。若い頃は出ていたような気もするけれど・・・いつから出なくなったんだろう。いまは色々なサプリやマッサージを試していますが、3日に1回くらいがやっとかな。あの頃の感覚をなんとか取り戻したいのですが、自分でできる対策はありますか?」
こんな切実なお悩みが増えているようです。若い頃は排便回数なんか意識したこともなかったのに、今では出ない日を数えて不安になることも。なんとか自力で排出できる習慣を取り戻したいものです。しかし、なぜこんなにも腸の働きが低下してしまったのでしょうか?
人間の体というのは不思議なものです。使わない臓器はどんどん退化してくようになっています。
例えば子宮。
若い頃は洋梨くらいの大きさがありますが、使わなくなってお婆ちゃんになると卵くらいの大きさになってしまうのです。
そこにいく血流を抑えて、体は省エネモードに入って行くのでしょう。
入院して1週間も寝たきりになると下肢はあっという間に細くなります。筋肉が落ちるからです。使わない臓器の機能低下のスピードというのは恐ろしいものですよね。
そんな機能低下を防ぐためには、少しでも代謝を上げることと、「私はまだ若い、腸はまだ若い、この臓器も使う、あの臓器もまだまだ使う」そう自分の体に暗示をかけることも必要。
腸も同じです。今日はうんちが出なかった。これを放置していくと、1日が2日に、2日が4日に。そのスパンは長くなっていくのです。
これは、腸がみずから動くことを止めてしまっている傾向にあります。しかし、どうしても毎日出さなきゃダメ!というわけではありません。
「うんちは毎日出るもの。」と思いこめば良いだけです。
本日は腸の機能低下が気になる方のために、「毎日うんち」を取り戻す方法をお伝えしたいと思います。
腸の蠕動(ぜんどう)運動とパブロフの犬療法
「胃に食物が入ると腸が動く」という神経反射があります。これは「胃・結腸反射」といいますが1日の中で最も大きく起こるのが空腹時間が長かった朝です。
時間を空けずにちょこちょこ食べているとこの反射が起こりにくくなりますが、夜間8時間食べ物を摂らないことで反射が起こりやすくなります。そのため、排便のタイミングは朝が一番良いということになりますが、時間がなくてゆっくりトイレに行けないという方は、意識して「毎日のトイレタイム」を定時に設定することで「毎日うんち」を目指すことができるようになります。やっぱり朝の次に良いタイミングは夕食後でしょう。
「パブロフの犬」とは、犬にエサを与えるときにベルを鳴らしてから与えるという習慣を繰り返していると、ベルを鳴らすだけで犬がよだれを垂らすようになるというものです。
この犬にとって「ベルが鳴る=エサがもらえる」という条件づけが出来上がったため、本来はエサとは関係ないベルの音を聞くだけで体が反応すようになったというわけです。
この反射を人間の腸にも応用させます。
名付けて・・・
【パブロフの犬スッキリうんち療法】
・夕食を食べる
↓
・食後30分くらいに必ずトイレに座るようにする
↓
・出ない場合はお風呂にゆっくりとつかり、腸の動きを活発にするよう下腹部を「のの字を書くように」マッサージをする
↓
・必ず、出ても出なくてもトイレに座るようにする
パブロフの犬がエサの時間になると自然によだれが出るのと同じように・・・この習慣をつけていくと、身体が日内リズムを習得して少しずつ便意を同じ時間にもよおすようになります。人間も動物、条件反射を身体に身につけさせることが出来るのです。
ちなみに私は朝起きると同時にです。家族がまだ起きてこないうちにゆっくりと。朝食後は争奪戦になりますからね。
3人の子供を2歳のころから毎日朝食後に座らせてしまったから、バッティングしてしまうんです。
こんなことならトイレを2つ作るか、時間帯をずらしたパブロフ作戦にするべきだったと違う後悔が生まれます。
和式スタイル体勢でスルッとすっきりうんち習慣
日本のトイレは素晴らしいです。ウォシュレットがあり、自動水洗があり、おまけに便座が暖かい。
しかし、この素晴らしい機能が付いた便座に座る時間は長くなり、和式便器の使用時間より排便にかかる時間は長くなっています。
それはなぜでしょう?
実は人間の体の直腸と肛門は直角に繋つながっているので、便が重力によって排出されないような構造になっています。直腸は背中から前に向かって伸びており、そこから肛門に向かって下に繋がります。洋式便座に座ると、息んだときに膣の方向に力がかかり便が出しにくくなります。
和式便座にしゃがんだ時の姿勢が便がもっとも出しやすい姿勢と言われています。それは恥骨から直腸に伸びている筋肉=恥骨直腸筋は、直腸をループ状に引っかけてひもでキュっと閉めるような働きをしています。直立している人間の便が漏れないようなブレーキです。このブレーキは、座っている姿勢ではONになり、しゃがむことでOFFになります。
普通の洋式便座のご家庭がほとんどだと思いますが、その洋式便座でも直腸を肛門にむけてまっすぐに開かせる座り方があります。
それがうちの次男が実践している、足を置く場所に踏み台を設置する「和式スタイル排便法」。足元を高くすることで体育座りをしている様な姿勢になります。これ意外に効果があるので是非試して見て下さい。
1日1回、腸をうるおす食事を!
腸に良い食物繊維の割合は、水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=2:1。毎食ではなくても良いので、1日1回だけ「腸に良い食事」を摂るようにしましょう。
海藻やきのこなどの水溶性食物繊維。この海藻を普段の料理にどう使ったいいのかわからないという方も多いようです。毎回、わかめの味噌汁ってわけにもいかないし、海藻サラダは苦手だし、冷蔵庫になにもないし。そんな時にはきんぴら昆布はいかがでしょうか?ストック食材として乾物を準備しておく、といざという時に役にたちますよ。
この「きざみ昆布」と「乾燥ごぼう」を使ってきんぴら昆布を作ります。お醤油、酒、だし汁、お砂糖、みりんを適量いれて少し煮含めます。作り置き野菜になりますので是非試して見て下さい。
・毎日トイレに座る
・座るポーズは足高め
・1日1回、快腸食
これを日々の習慣にすれば「毎日うんち」が実現するはず!
いつのまにか、あの「スッキリ」を取り戻していることでしょう、どうぞ皆様も騙されたと思ってやってみて下さい。