痩せすぎが恐い!食べても太れない人の原因
太りすぎも悩みますが、痩せすぎも困るものです。どうして同じ量を食べても太ってしまう人と、太れない人がいるのでしょう?
消化力と吸収率もバランスが関係しているようですが、本日は上手な対処と解決方法を探してみましょう。
昨日、打ち合わせランチのこと。中華のフルコースだったのですが、まったく手を付けていない女性がいました。
彼女の体脂肪は20%以下?というくらい痩せています。
多分、脂肪が分解吸収できないタイプなのでしょう。脂分を摂ると気持ち悪くなってしまうのかもしれません。
こっそり店員さんに声をかけ持ち帰りにしてもらいました。食べられないのにお誘いして申し訳なかったと猛省。
彼女に「私はどうして脂っぽいものが食べられないのでしょうか?」と質問されました。
その時はあまり小難しい話をしてもと思い、「ブログにまとめますね」とお伝えしました。
食べても食べても太れないという方の中に「吸収障害」を起こしている方がいらっしゃいます。
本日は、吸収障害と太れない関係についてまとめてみましたのでどうぞ参考になさって見て下さい。
食事が脂肪に変わるしくみ
同じ量を食べても、同じ食事内容をしていても、太る人と全く太らない(太れない)人がいるのはなぜでしょう?
それは消化管の吸収能力とエネルギー代謝の違いです。人間の体は、食事からとる3大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)をそれぞれブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸とグリセリンに分解吸収し、血液、筋肉、臓器など維持しています。
ブドウ糖+酸素=活動エネルギー
余ったブドウ糖→肝臓や筋肉に貯蓄
貯まり過ぎたブドウ糖→脂肪となる
消化管の吸収率が高く、活動エネルギー量が少ない=太る
消化管の吸収率が低く、活動エネルギー量が多い=痩せる
こんな仕組みから「太る、痩せる」は、食事量と比例しないこともあるのです。
食べても太れない人の原因
食べなくて太ってしまう人の悩みも困りものですが、食べても太れない人の悩みも深刻です。
ここで食べているつもりなのに痩せてしまう人の原因を考えてみましょう。
◆栄養摂取量不足
自分は食べているつもりでも、偏食や咀嚼障害、吸収障害があると栄養摂取量の不足を招き体重減少に繋がります。
充分に咀嚼できていなかったり、胃酸の分泌不足、消化酵素の分泌不足があると、食べ物から充分な栄養分を吸収出来ず、栄養摂取不足におちいることがあります。口から入った食べ物は食道を通過し、胃で胃酸によって細かく砕かれ、十二指腸で胆汁によって脂肪が分解、膵液によって炭水化物、タンパク質、脂肪が分解されます。胃酸、胆汁、膵液の分泌が不足すると吸収率が低下し、体にとって必要な栄養素が不足して太れない原因となります。
「頑張って食べても太れない」という方はこちらのタイプでしょう
◆代謝内分泌異常
沢山食べるし、便通も問題ないけれどなぜか気がつくと痩せていると悩んでいる人もいます。代謝に関わる内分泌=ホルモンバランスが悪いのかもしれません。
体の活動を支えるエネルギーはブドウ糖ですが、細胞内に入るためにはインスリンというホルモンが必要です。インスリンの作用が不足するとエネルギー不足が生じ、食欲が亢進し体重減少を引き起こします。これが「糖尿病」です。
また、他に体重減少を引き起こすホルモン異常は、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)が考えられます。体重減少に加え、手の震えや動悸を伴う場合はすぐに受診して検査を受けましょう。
「すごく食べるのになぜか痩せてしまう」というタイプの方はこちらのタイプかもしれません。
代謝内分泌異常の方は食事の工夫よりも病院での診断が急務となります。
消化酵素不足は便で判断
私は消化酵素が足りないの?そんな風に不安な場合は便をよく観察するようにして下さい。
消化酵素不良で最も多くみられる症状は「慢性の下痢」です。小腸で脂肪が十分に吸収されないと、便の色はうすく、脂っぽい軟便がたくさん出ます。また異常な悪臭を放つのも特徴です。
これを「脂肪便」と呼びますが(脂肪が吸収されないため便として排出)、便器の中で浮いてべったりと壁に付着し、流しても流れきれないことがあります。慢性的な下痢が続くと、さらに腸が痙攣した状態になるため吸収率が下がり栄養素の欠乏が起こります。タンパク質が欠乏するとむくみが酷くなり、皮膚の乾燥や脱毛が起こります。ビタミンやミネラルが欠乏すると、貧血や疲労、筋力低下が生じます。
原因不明の体重減少や軟便はこんなことが原因かもしれません。また次回、解決策についてまとめてみたいと思います。
太るのも悩み、太れないのも悩み。適正体重を維持することが健康への近道です。
毎日の便を観察して自分の胃腸の状況を理解していきましょう!