子どもの側に電池を放置してはダメ!「リチウム電池で食道に穴があく」誤嚥事故多発!12歳少女が死亡

リチウム電池で食道に穴があく

 

内視鏡センターで働いていたときのことです。
小さなお子さんを抱えるお母さんより電話が入りました。

 

母「子どもが電池を飲み込んでしまったのでいまから連れて行っても良いでしょうか?」
胃腸「このクリニックでは対処できませんので、すぐに救急車を呼んで下さい」
どうやら娘さんがボタン電池を飲み込んでしまったようです。

 

私が働いていた内視鏡検査センターは異物を取り出すための器具がありません。
また、内視鏡で除去できない場合は緊急手術が必要になるため、手術ができる大きな病院でなければ対応できないため、受診をお断りしました。
その後、無事に電池が取り出せたという連絡が入りホッとしたのを覚えています。

 

この記憶があるためか、私が3人の子どもを育てる時には子ども達に何度も何度も注意しました。
「この丸い電池をお口にいれたら絶対ダメなんだよ!お口がしびれてお腹に穴が空いちゃうんだよ。そうしたらお腹が痛くて痛くて大変なことになるからね〜」
と、ボタン電池を手に取り脅しまくりました。

 

テレビやネットでそんなニューを耳にする度、
「この電池なんとかならないのかな〜、電池のせいで何人もの子どもが犠牲になっているじゃない。形を変えるとか、どうにか対策できないのかしら?」
と思ってしまします。

 

先日もロシアの12歳の少女が亡くなりましたね。
本日は、コイン型リチウム電池の誤嚥性食道裂傷についてお伝えいたしましょう。

 

 

ロシアの12歳少女死亡

 

先日のニュースでこんな記事が出ていました。

 

ロシア西部ブリャンスク州ジューコフカ(Zhukovka)に住むヴァレリア・マカロワちゃん(Valeria Makarova、12)は先月、腕時計のコイン型リチウム電池を誤飲してしまった。両親はすぐに娘を地元の病院に連れて行ったが、医師は「自然に排出されますから問題ないでしょう」とだけ伝えて帰宅させていた。

数日後、ヴァレリアちゃんは吐血して苦しみ出したことから驚いた両親は別の病院へ連れて行った。医師はレントゲン検査を行ったが誤飲した電池を発見することができず、ヴァレリアちゃんの容態は悪化。この時すでにコイン型リチウム電池は食道に癒着しており、ヴァレリアちゃんは誤飲してから1週間後に心停止で亡くなってしまった。

一家の友人によると、ヴァレリアちゃんは腕時計の電池を交換していた際に、反射的にコイン型リチウム電池を口に入れて飲み込んでしまったという。酷く苦しんだ末に死亡したことも分かっており、「速やかな摘出ができていればと悔まれる。これはあまりにも悲劇的な事故だ」と語っている。

コイン形リチウム電池は、食道に停滞すると約2時間で重度の化学やけどを引き起こし、食道に穴をあけたり重篤な合併症を引き起こすことがある。ロシアの捜査当局は現在、「ヴァレリアちゃんは医師の怠慢の犠牲になった可能性が高い」として捜査を進めている。

ヴァレリアちゃんはタチアナさん(Tatiana、31)とセルゲイさん(Sergey、33)の一人娘で、5月5日に12歳の誕生日を迎えたばかりだった。タチアナさんは誕生日の写真をSNSに投稿し「あなたが誕生した瞬間は、私たちの人生の中で最も喜ばしい日だったわ。あなたの父と母になれて本当に良かった」と綴っており、多くの人の涙を誘っている。

ちなみに2017年にはイギリスで、2歳児が車のカギに組み込まれていたコイン形リチウム電池を誤飲し重症を負っていた。

livedoorニュースより

 

日本ではこのような対応はまずありませんが、まだリチウム電池の害が常識になっていない国もあるようです。

 

 

コイン型リチウム電池の誤嚥は危険!食道に穴が開く?

 

子どもは何でも口の中にものを入れたがります。
誤嚥による事故は後を絶ちませんが、最も気を付けたいもののひとつが「コイン型リチウム電池(ボタン電池)」です。

 

ボタン、コイン型電池を誤嚥(ごえん:間違って飲み込むこと)して食道や胃の壁に接触して放電した場合、電気分解によってマイナス側にアルカリ性の水酸化ナトリウムが形成されます。
この水酸化ナトリウムは、消化管の壁に潰瘍を作り、穿孔(せんこう:穴があくこと)を起こすと言われています。リチウム電池はアルカリ電池と比べて電圧が高く、電池の寿命が切れるまで一定の電圧を保つ特製があります。そのためリチウム電池が放出するアルカリ性液体の量は多く、どこかに留まった場合は危険性がとても高くなるのです。
またリチウム電池は丸形で小さいため飲み込みやすく、その大きさから食道に引っかかることが多いのです。

 

WIKIより

 

万が一、飲み込んでしまったら・・・

 

万が一、コイン型電池を飲み込んでしまったらできるだけ早く小児科を受診して下さい。
小さな診療所やクリニックではなく、入院施設がある大きな病院が良いでしょう。

 

また、飲み込んだものと同じ電池があれば、それも持参して下さい。
一般的には、食道や胃に溜まっているコイン型電池を内視鏡などで取り出します。先端に磁石がついた鉗子やバルーンが付いた鉗子を使用します。

 

ロシアのバァレリアちゃんが最初の病院で適切な処置を受けていたら・・・
日本でコイン型電池を飲み込んだ子どもを帰すような病院はまずないと思いますが、母親がこの危険性を知っていれば対応は変わっていたのかもしれません。

 

子どもが手に届くところに電池を置かないこと。
これは私達親が徹底して心がけなければなりませんよね。
子どもはいつだって私達の想像を超える行動をするものなのですから。

 

 

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