花粉症対策に有効なもの
今年は花粉の被害が大きいようです。
多くのゴルフ仲間がいつも鼻をグズグズさせています。
花粉症対策として取り入れたものトップ3は・・・「ヨーグルト」「甜茶」「乳酸菌」
花粉症対策として実際に効果を感じたものトップ3は・・・「ヨーグルト」「プロポリス」「乳酸菌」
だそうです。
あなたはどんな花粉症対策をしていますか?
私の所にも「花粉症対策用として」というご注文が増え始めてきました。
いったいなぜこんなに花粉症が増えてしまったのでしょうか?今年は雨が少ないから花粉が気になりますね!
スギ花粉症大国、日本
日本人は3人に1人が花粉症と言われています。
若年層にいくほど発症率はあがり「親が花粉症の場合、子供も花粉症」である傾向が強いようです。
それにしても日本はなぜこんなに花粉症人口が多いのでしょうか?
それはスギの量です。国内に1029万ヘクタールある人工林のうち、現在もスギは4割以上を占め林野庁では「日本の林業ではスギは最も重要な樹種」ととらえています。スギは育てやすく、成長が早く、建材資材としてニーズが高いため、国が積極的な造林をすすめてきました。
スギ花粉症はいまや日本の国民病として増え続けています。
典型的 I 型アレルギーと言われるスギ花粉症は本邦を代表する花粉症である。1963年に日光地方でこの症例が初めて発見されて以来,まだ半世紀にも満たないのにその有病率は今や26.5%とされている。昨年「白川茶」で有名な岐阜県加茂郡白川町の学童(小学6年生87名と中学3年生103名)の学童健診でえた血清を対象に,33種の特異的IgE抗体をMAST II で測定する機会にめぐまれた。その結果,小学6年生のスギ花粉特異的IgE抗体陽性率は70.1%,中学3年生で82.5%と驚異的な数字であり,この先どこまで感作が進み,どこまで有病率が増加するのかと考えさせられた。
NPO日本健康増進支援機構理事長/鳥取大学客員教授:榎本雅夫
花粉症と腸内細菌
では、なぜ花粉でアレルギー症状が出てしまうのでしょうか?
人の免疫システムは外部からの病原菌、例えば細菌、ウイルス、寄生虫、真菌などから体を守っています。本来なら敵と見なすことがない食べ物や花粉などを外敵と見なし、体から排除しようとする症状がアレルギーです。
アレルギーはいままで対症療法ばかりで根治療法はありませんでした。
しかし、このアレルギー治療に光をさしたのが大阪大学の坂口志文教授。坂口先生が発見したTレグ細胞がアレルギーを完治させる鍵として注目を集めています。
アレルギーは、攻撃役のTh2細胞となだめ役のTh1細胞のバランスが崩すことで発症します。アレルギーを発症する方は攻撃型のTh1細胞が増えている状態です。このバランスをコントロールしているのがTレグ細胞。Tレグ細胞を増やすのに必要なものが腸内細菌が作る「短鎖脂肪酸」でした。
⇒腸内細菌と短鎖脂肪酸についてはこちら
アレルギーを抑えるには腸内環境改善を
腸の中には1000種類以上の微生物が生息していると言われています。その重さ1㎏以上というのだから凄いです。これら微生物が腸管免疫系を刺激し、人間の免疫環境を左右します。
この免疫力を決めるのはIgA抗体。
IgA抗体は鼻水、唾液、消化管の粘液中に分泌され、これら粘膜表面で外敵の侵入を阻止します。特に腸に多く存在します。これは食べ物などとともにウイルスや細菌などが侵入しやすいためです。
⇒この状態を腸漏れと呼んでいます
東京大学免疫制御研究室より
こんな実験があります。
帝王切開で取り出されたマウスを無菌の容器に入れて育てます。腸内細菌が生息しない無菌マウスではIgA抗体の産生が低いそうです。
私達の腸管は免疫の60%〜70%を司っていると考えられています。
腸内細菌はアレルギーの発症に深く関わり、免疫力の発達に強い影響力を持っています。
人間は感染症を防ぐために知恵を絞り、多種のワクチンや抗生物質の開発を行い使用してきました。その結果、感染症は激減しましたが、腸内細菌もダメージを受け多種のアレルギーが増加してしまいました。
これから、どんなアレルギーにどんな腸内細菌を投与したら改善するのか?など、詳しい治療法が発見されていくことでしょう。
現時点で分かっていることは、「腸内細菌の多様性が免疫力を高める」ということです。
2月後半から花粉症はピークをむかえ始めます。この時期から花粉症対策をすることで症状を抑えることができるかもしれません。皆様も「腸にいいこと」を取り入れて、短鎖脂肪酸を増やしてくださいね。