便に血が混じっている!?腹痛、下血は放置しないで!
便に血が混じっている!?
最近、どうもお腹の調子が悪い。
すぐ下すし、しくしくと痛むし、時折うんちに赤い血が混じっている。
最初は痔かなと思って放っておいたけど、このお腹の調子はなんか変だ。
そんな症状から始まることが多い「潰瘍性大腸炎」
安倍首相も若い頃からこの難病に悩まされていたそうです。
安倍「選挙のたびに症状が出るのです。選挙カーの中で脂汗をかきながら便意を我慢しました。点滴だけの生活が続き、体重が65キロから53キロに減り、政治家の進退を賭け、3か月入院したこともあります。妻の昭恵は涙ながらに『政治家なんか辞めて』と訴えるし、身近な人から病気を公表して引退を勧められました」消化器学会会報誌2012年秋号より
この時期は相当体調が悪かったのではないかと推測されます。
日本人に多い難病「潰瘍性大腸炎」
潰瘍性大腸炎は、厚生労働省特定疾患に指定されています。
それは原因不明の難病だからです。様々な大病院で研究されていますが、いまだ原因がわかっていません。過剰な免疫反応により腸の粘膜が攻撃され、その結果大腸の粘膜に炎症、潰瘍が起こります。
これがグレード2(真ん中レベルくらい)の状態。
私の腸と比べると明らかに炎症をおこしているのがお分かりになると思います。
以前は欧米人におおいと言われていた潰瘍性大腸炎ですが、最近では日本人に急増しています。
発症年齢も20〜30代に多かったものが、現代では60〜70代の発症もみられ幅広い年齢層になっています。
日本の潰瘍性大腸炎の患者数は166,060人(平成25年度末の医療受給者証および登録者証交付件数の合計)、人口10万人あたり100人程度になります。
医療受給者証および登録者証の交付件数の推移(合計)難病情報センターより
なぜ潰瘍性大腸炎になってしまうのか?
過剰な免疫反応が起き、自らの腸をなぜ攻撃してしまうのか?
ハッキリと原因は解明されていません。
遺伝的な素因、食生活、ストレス、腸内細菌層の変化などの環境要因を背景に、何らかのきっかけで自身の大腸粘膜を攻撃する異常な免疫反応が起きるのでは?と考えられています。
過剰な免疫反応が起きると、異物に対して攻撃する白血球が持続的に働いてしまいます。白血球が働くと炎症を起こす物質が出るため腸の炎症が進行します。免疫を抑えない限りは持続的に腸の炎症を引き起こしてしまうのです。
実は、私の大切な方がいまこの潰瘍性大腸炎で苦しまれております。
お世話になったその方のために私も潰瘍性大腸炎について再学習して、有益な情報をお伝えしていきたいと思っております。潰瘍性大腸炎の治療は進んで来ておりますが、完全に完治させることが難しく、寛解や発症を繰り返している方が多いのが現状です。
難病である潰瘍性大腸炎のカギは腸内細菌のバクテロイデスが握っていると言われています。
腸内フローラと潰瘍性大腸炎。
これからはこのテーマをしばらくシリーズ化して行きますね。