万病撃退”腸”が免疫の鍵だった!NHKスペシャル1/14免疫力を司る腸内フローラ:続編
万病撃退”腸”が免疫の鍵だった!NHKスペシャル1/14免疫力を司る腸内フローラ:続編
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本日は、昨日から特集しておりますNHKスペシャル人体シリーズの第4弾「免疫力を司る腸内フローラ」の続きをお伝えしたいと思います。
皆様にわかりやすく免疫のことをお伝えしたいと思い、いまTレグ細胞について論文を読みあさっているわけですが・・・
もっと学生時代に勉強しておくんだった、と猛省しながら頭の中をかき回しています。
人体のことを学ぶときに大切な教科に「生理学」というものがあります。
代謝の仕組みや消化管の消化吸収経路を学ぶ教科なのですが、じつは私この教科赤点だったんです。
働くようになってから何度も学び直しましたが、頭の中になかなか入ってくれない!
あー、今度産まれてくるときは
「なにがあっても高校時代と大学時代は死ぬほど勉強する」
と、自分の遺伝子にすり込んでおきたい。
しかし、うちの息子達に「学生時代の勉強の重要性」を何度言っても伝わりませんが・・・
とんびはタカを産まなかったわけですね。
さあ、免疫力を高めるためには腸内細菌とTレグ細胞が重要なのはわかりました。
では実際に、どうしたらこの「免疫の暴走を止めるブレーキ役」であるTレグ細胞を増やす事ができるのでしょうか?
腸でアレルギーが治る?日本人が引き継ぐ「腸能力」
日本のある場所にアレルギーを鎮めると言われている不思議な場所があります。
それは神奈川県にある曹洞宗の大木山、総持寺(そうじじ)。
総持寺には、故郷をはなれ住み込みで修業をする若い修行僧が多くいます。
その修行僧達がここで修行するようになってから体に変化が現れたそうです。
・花粉症が改善した
・アトピーが治まった
これはなぜか?
総持寺に協力をお願いして彼らの便を調べたところ、クロストリジウムを含む健康な腸内細菌の分布が確認出来たそうです。
この健康な腸内細菌は、修行僧達が毎日食べている精進料理に秘密があったのです。精進料理に含まれる豊富な食物繊維がアレルギーの改善に大きく関与していました。
食物繊維の摂取でTレグ細胞が増える!
理化学研究所粘膜システム研究グループ、大野博司研究室で行った実験によると、食物繊維には大切な働きがあることがわかりました。
クロストリジウム菌を豊富に持つマウスに”食物繊維が多いエサ”を与え続けると、Tレグ細胞に大きな増加が認められました。
その一方、同じくクロストリジウム菌を豊富に持つマウスに”食物繊維が少ないエサ”を与え続けても、Tレグ細胞の増加は認められませんでした。
クロストリジウム菌からTレグ細胞を生み出す鍵は食物繊維にあったのですね!
アレルギー患者の増加は急激な食生活の変化によるもの
日本人は昔から、海藻やキノコ、豆、芋類など食物繊維を豊富に含む食材を好んで食してきました。このような長い食習慣から、日本人の腸内には食物繊維を好む腸内細菌が多く生息するようになったのです。
腸内細菌の免疫力をコントロールする物質をしらべたところ、日本人は欧米などの11カ国に比べたところ3〜4倍という値が出たそうです。
しかし、そんな日本人にもアレルギーやアトピー、喘息、花粉症などが激増しています。
これは急激な食生活の変化によるものでしょう。
腸内細菌を育み育てるのは、毎日の食生活
腸内細菌は長い年月をかけて私達と共存し、私達の体を様々な外敵から守ってくれてきました。
古来から長年日本人を守ってくれた腸内細菌を、私達は次世代に引き継がせることが大切です。
その誕生は出産とともに始まります。⇒出産環境と腸内細菌はこちら
母乳と共に赤ちゃんの腸内はビフィズス菌で満たされます。⇒母乳とビフィズス菌はこちら
腸は日々あなたが食べるモノを糧として、腸内細菌達を養い、全身で働く免疫細胞達を育て上げています。
ミクロの世界で日々交わされている沢山のメッセージが、いまこの瞬間もあなたの命と健康を支えているのです。