血糖コントロールが認知症を予防する?「認知症と腸内細菌の関わり」日本臨床腸内微生物学会

私のご飯はまだかしら?

 

認知症患者さんはいつもお腹が空いている。
食べたばかりでも「食事はまだか?」とせかすシーンはテレビでもよく見かけますよね。
あれって「なぜなんだろう」と不思議に思ったことはありませんか?

 

自分もいつかはそんな風に認知症になってしまうのかな?と不安になることがあります。
更年期が終わったら、次は認知症を心配しなければならないなんて・・・
人生後半には健康不安が付きものです。

 

しかし、そんな認知症についても次々と新しい発見が発表されています。
認知症になってしまったら症状を完全に回復させることはできないけれど、とにかく予防を心がければ認知症発症の可能性は低くすることができるということです。

 

先日、参加した「日本臨床腸内微生物学会」でも認知症についての演題がありました。
その講演がとても面白かったので皆様にもお伝えしたいと思います。

 

 

認知症と糖尿病の関係・京浜病院熊谷賴佳先生

 

日本臨床腸内微生物学会の特別講演で発表された演題は、「認知症と腸内細菌の関わり」です。
京浜病院の熊谷賴佳先生の講演の一部をわかりやすくお伝えできればと思います。

 

認知症はすごい勢いで増え続けています。
その影に糖尿病との関係が潜んでいます。
ここ数年の研究によると、アルツハイマー型認知症は糖尿病と深い関係があり相関関係が疑われています。

 

 

認知症はこの20年でその数6倍に。
糖尿病の増加と比例して、両疾患を抱える患者さんがとても増えています。

 

 

認知症には糖尿病の人が多い
糖尿病の人には認知症が多い
卵が先かニワトリが先か?ということになりますが・・・
どうやら「糖尿病の人が認知症になりやすい」という訳ではなさそうです。

 

 

 

いまの医療でわかっていることは・・・

・血糖値の日内変動が激しい人は認知症のリスクが高い
・女性に多い
・重症な低血糖症状が認知症に関与している

ということです。
認知症患者さんは発症初期は脳内が糖尿病状態でありますが、認知症の進行とともに全身の糖尿病があっかするわけではありません。
脳内が低血糖状態にあるから、過食や甘いものを欲しがるという行動が起きるのだということです。

 

 

認知症の発症はまだまだ解明されていないことが多いのですが、発症してしまうと症状を不可逆的に治療することはできません。
とにかく予防が大切であり、そのポイントは脳内を活性化しタンパク質(アミロイドβ)の沈着を防ぐこと。
つまり脳を使うことが大切だというわけです。

 

 

認知症になり過食や糖欲求の抑制が効かなくなると、本物の全身性糖尿病へ進行します。

 

 

う〜ん、ちょっと難しいですよね?
なかなか上手に説明出来ずにごめんなさい。
簡単にまとめますと・・・

 

・糖質を摂りすぎて血糖値を乱降下させてはいけない
・孤独や知的活動の低下は、脳の代謝低下を進行させ認知症を誘発する
・運動不足は認知症の原因となる

 

ということです。

 

 

 

アルツハイマー認知症と腸内細菌

 

アルツハイマー認知症の人は健康な同世代の人よりも腸内細菌の多様性が乏しいことがわかっています。
ただし、すべての菌が減るわけではなく、フィルミキュテス門やアクチノバクテリア門に属する菌は減り、バクテロイデス門などの菌は増えています。

 

また、アルツハイマー病の原因と言われている「アミロイドβ」や「タウ」などのタンパク質はバクテロイデス門などの菌の量と相関関係があることがわかっています。
近い将来、どんな菌を抑えてどんな菌を増やせば「認知症が予防出来る」ということが解ってくることでしょう。
早くそんな将来が来るといいですよね。

 

だれもが「自分が自分でなくなってしまう」ことを恐れていると思います。
アルツハイマー病の発症は、20年前から原因要素が積み重なり起こると考えられています。
長い時間をかけてジワジワと積み重なるから、一度発症すると根治(完全に治ること)の手立てがなくなるのですね。

 

70歳まであと20年。
今からの予防が大切ということです。
「血糖のコントロール」と「脳を使うということ」、この2つを忘れずに毎日を過ごしたいと思います。

 

本日の日経新聞にもアルツハイマー認知症と抗生剤のことが載っていました。
難しいかもしれませんが見てみて下さいね。なにより予防が大切だということです(*^O^*)

 

 

 

ナースキュアビフィズス菌BB+オリゴ糖のご購入はこちらから

Follow me!