腸内フローラの確立を支える母乳の奇跡
前回のブログからの続きです
腸内フローラは1歳までに作られる!「腸内フローラを調べれば生まれた病院がわかる?」自然分娩と帝王切開
腸内フローラの形成に影響を及ぼすのは出産方法だけではありません。
母乳で育てられたのか、人工栄養で育てられたのか、ということも大きく左右されます。
赤ちゃんが飲む母乳にはビフィズス菌が多く含まれます。
母乳栄養児のうんちがすっぱい臭いがするのはこのためです。乳糖の奥にヘテロ乳酸菌の一種であるビフィズス菌のコロニーが出来上がり、母乳と共に排出されます。赤ちゃんは始めて口にする母乳と共に大量のビフィズス菌を取り込んで腸内に定着させるのです。
そのため、生後まもなくの赤ちゃんの腸内フローラは90%がビフィズス菌になります。
これが人間の腸内フローラの基礎となります。
さらに母乳には実に200種類と言われる多種多様なオリゴ糖が含まれます。これはビフィズス菌のエサとするためです。
最近の人工栄養にはオリゴ糖を添加させたものが出ていますが、それだけでは母乳と同じ働きは期待出来ません。母乳にはまだ解明出来ていない受動免疫を司る抗体が含まれているとわかっているのです。