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便秘は腸内環境を変えれば改善されますか?
便秘や下痢の原因は様々ですが、腸内環境を改善すればすぐに症状が解消されるわけではありません。
しかし、排便障害を放置すれば腸内環境は悪化していきます。その結果、病気を招くリスクが上がります。
つまり排便障害を解消するための原因対策と腸内環境改善はどちらも共に行わなければなりません。
本日は腸内環境改善のシンバイオティクスがどのようなサプリメントなのか解説しましょう。
便秘治療にサプリメントが選ばれるわけ
先日、嬉しいお知らせが・・・
私が作っているシンバイオティクスサプリメントについてお問合せがきました。
消化器内科病院で取り扱わせて欲しいという内容でした。
少し前まで「便移植」という治療が流行っていましたが、新型コロナウイルス感染拡大によってあまり行われなくなりました。
排泄物にどれくらい感染力があるウイルスが含まれているか分からないからです。
それに変わる治療としてナースキュアの採用を検討してくださるということなのです。
腸内細菌の発見によって免疫や疾病治療に対する考え方が少しずつ変わってきています。
体の自己免疫に働きかけ抵抗力を高める方法。
「そんなんで治れば医者なんかいらねーよ」
という声が背後から聞こえてきそうですが、そうです目指すは医者いらず。
大学病院の外来に行くとどうしてこんなにも大勢の患者さんがいるのだろうと不思議になります。
もっと病気を治療する社会から、病気を予防する社会にならないものでしょうか?
そうなれば誰もが幸せでしょう。
痛みや苦しみに怯える患者さん、寝る間も惜しんで働く医師、財政が圧迫され財源が枯渇しそうな医療保険制度。
病気になりやすい人となりにくい人の違いは「自己免疫力」。
そんな力を少しでも付けることができるような「シンバイオティクス」を私は作りたいと何度も改良を重ねてきました。
菌の選定も大事ですが、その餌である「オリゴ糖」も大切です。
母乳を飲む赤ちゃんのうんちはなぜ酸っぱいの?
母乳とミルクを併用したかたなら分かると思いますが、母乳とミルクを飲んでいる赤ちゃんとではうんちの色や形臭いが違います。
また明らかに母乳を飲んで育った子は病気をしにくいのですが、理由はあまりよく分かりませんでした。
1899年、フランスのHenryTissierがその違いはうんちの中に存在するビフィズス菌の数の違いであることを明らかにしました。そして粉ミルクに乳糖から作ったオリゴ糖「ラクチュロース」を加えて赤ちゃんに飲ませたところ、人工乳の赤ちゃんの便に含まれるビフィズス菌数が母乳栄養の赤ちゃんに近づくことが発見されました。
ラクチュロースは、胃や小腸で消化されず大腸に届くためビフィズス菌の餌になり、その結果ビフィズス菌が増えたのです。
この発表からミルクにオリゴ糖が添加されるようになり、人工乳の赤ちゃんの健康を守る成分配合が改善されました。
オリゴ糖と腸内環境
このオリゴ糖は、赤ちゃんだけではなく大人でも腸の中でビフィズス菌を増やす効果があるということが分かり医薬品へ使われるようになりました。
例えば、肝臓の機能が低下すると腸内で悪玉菌が作ったアンモニアを解毒できなくなります。
肝臓で処理できないアンモニアが増えると「黄疸:おうだん」という症状が現れ、意識がなくなるような「高アンモニア血症」という症状が出現します。
このような症状をかかえる人にオリゴ糖であるラクチュロースを投与すると血中のアンモニア濃度を下げるため薬に使われるようになりました。高アンモニア血症の薬ラクツロースとして現在は使用されています。
オリゴ糖が腸内のビフィズス菌を増やして腸内環境に与える効果は以下のようなものです。
◆大腸上皮細胞のバリア機能向上
◆異変細胞の細胞死(アポトーシス)誘導
◆肝臓での脂肪合成
◆体のエネルギー原
◆大腸炎・アレルギーの軽減
オリゴ糖はいまではミルクに添加されるだけではなく、医療の現場でも幅広く使われています。
健康とオリゴ糖摂取量の関係
一般的に食品として使われるオリゴ糖は
・フラクトオリゴ糖(アスパラガス、ごぼう、バナナ、玉ねぎ、ニンニク)
・大豆オリゴ糖(大豆、豆科植物)
・ラフィノース(甜菜、とうもろこし、じゃがいも)
・ガラクトオリゴ糖(牛乳、母乳))
・イソマルトオリゴ糖(清酒、味醂、味噌、醤油、蜂蜜)
・キシロオリゴ糖(とうもろこし、きのこ、筍)
・キチンオリゴ糖(カニやエビなどの殻)
・ラクチュロース(牛乳)
オリゴ糖と腸内細菌には相性があって、どのオリゴ糖にはどの腸内細菌が合うというマッチングのような関係が存在します。
1日に接種するオリゴ糖の目安は2〜10gと言われますが、食品中に含まれるオリゴ糖だけではなかなか効果は発揮出来ません。
オリゴ糖が豊富に含まれる食品は、
・ゴボウ1食60g・・・オリゴ糖摂取量は2g程度
・きな粉大さじ1杯・・・オリゴ糖摂取量は1g程度
・ハチミツ20g・・・オリゴ糖摂取量は0.3g程度
下剤を使わず便秘を解消したいという方にお勧めなオリゴ糖。
ナースキュアのバイオサプリメントには菌に合わせたオリゴ糖が配合されています。
腸内環境を改善したい方にお勧めの腸活は、菌を摂取する腸活ではなく菌を育てる育菌腸活。
どうぞはじめて見てください。