睡眠薬は腸の動きを止める?「薬がないと眠れません、でも睡眠薬の副作用が心配」睡眠薬と便秘の関係

睡眠薬が盗難される?!薬がないと眠れない

数年前まで病院の院内薬局では薬の盗難が多いものでした。
内部の従業員が関わっている場合がほとんどです。

どんな薬がなくなるかといいますと・・・
1位:睡眠導入剤
2位:痛み止め
3位:抗生剤

いまではどこの病院も薬は定数管理されているので紛失は減っています。
しかし、なぜこのような薬が盗難されるのでしょう?
それは・・・
病院の看護師や医師は常に睡眠不足に悩まされます。

 

不規則な生活、休めることが出来ない交感神経、たまるストレス。
昼間の時間に仮眠を取らないとぶっ続けで24時間以上起きているなどということもしばしば。
強制的に睡眠を取らなければならないので、薬に頼らざるを得なくなります。
「自分が外来にかかって処方して貰う時間がないので拝借する」といったことが動悸となります
私も20代の病棟勤務時代には常に睡眠薬が手放せない状態でした。

 

睡眠薬、いわゆる睡眠導入剤は習慣性が出ます。
薬の作用と精神的なものにより、依存は強くなっていきます。
そして副作用もあります。ふらつきによる転倒や消化管活動の低下、頭痛、眠気が取れないなどが主なものです。

「睡眠薬を飲むと便秘になりますか?」としばしばご質問を受けます。

 

じつは睡眠薬と便秘には関係があります。
睡眠薬の種類によっては腸の動きを弱めて便秘になるのです。
しかし、睡眠薬が便秘の原因になっていることに気がついていない方も多くいます。

病院で処方される睡眠導入剤の種類と作用機序

病院で処方される代表的な睡眠導入剤です。
【ベンゾジアゼピン系睡眠薬】
ベンゾシアゼピン系睡眠薬は多くの種類が発売されています。
・ハルシオン(一般名トリアゾラム)・・・ハルシオンは半減期が短く、睡眠導入に適しています。超短時間型で2〜4時間で切れてしまいます。筋弛緩性作用があるためふらつきが認められます。
ベンゾジアゼピン代表が「ハルシオン」です。一時、話題になった薬ですのでご存じな方も多いと思います。青い薬です。
・デパス(一般名エチゾラム)・・・デパスは速効性に優れ、6〜10時間効く短時間型睡眠導入剤です。デパスは抗不安作用、筋弛緩作用が強いので不安を改善させたり、身体をリラックスさせるのに効果的です。しかし、薬の効果が強いため依存性が出やすく副作用も強いのが特徴です。
【非ベンゾジアゼピン系】
非ベンゾジアゼピン系の薬はベンゾジアゼピン系の改良型です。
ベンゾジアゼピン系の副作用である筋弛緩性作用を減らし、ふらつきや転倒などを予防したものが非ベンゾジアゼピン系です。
・マイスリー(一般名:ゾルピデム)・・・マイスリーは中枢神経系に作用して眠りに導く催眠鎮静剤です。ベンゾジアゼピン系の薬に比べ副作用や依存性が少なく安全な薬と言われています。作用時間が短いため入眠障害に使用され、中途覚醒にはあまり向きません。

どんな薬が便秘になりやすい?

睡眠導入剤は筋弛緩作用、つまり筋肉をリラックスさせる作用があるため身体全体の働きが緩慢になります。だからどの薬でも便秘や下痢が起こる可能性はあります。
しかし、ハルシオンやマイスリーは便秘や下痢の報告も少なくあまり影響はないようです。
抗不安効果が高いデパスは副作用として「便秘」が認められます。
依存性が高くなりがちなデパスを長期内服すると、いままでと同じ用量では効きが悪くなり、服用量も増えがちです。そうなるとますます腸内環境の悪化を招き、便秘を増悪させてしまいます。

睡眠導入剤を止めるために・・・

一番の理想は薬がなくとも自然な睡眠を手に入れることですが、精神的な不安を抱えたまま無理に離脱することは避けるべきでしょう。

主治医と相談して少しづつ薬の量を減らしたり、弱い種類のものに変更しながら、焦らないことが解決への近道です。

 

また、良質な睡眠を手に入れるためには・・・

・睡眠を左右するホルモンメラトニンを分泌させる

・交感神経の興奮を抑えるために寝る1時間前はスマホやコンピューターをみない

・日中は太陽光を浴び日内リズムを付ける

腸内環境を整える

・軽い運動をするよう心がける

 

休みの日だからお昼過ぎまで寝ている・・・このようにリズムを崩してしまうとかえって睡眠障害を引き起こすことがあるようです。
毎日の健康は睡眠から!

 

今夜はゆっくりお休みになって下さいね。

 

 

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