下剤の恐ろしい副作用
うんちは出ないもの
薬を飲むのが当たり前
最近、こんな「自分の中の常識」を持ってしまっている方が多い事にびっくりします。
先日も仕事関係の方達と話していると・・・
「最近、コー○ックが効かなくなってきて〜、1週間とか出ないのは珍しくないのよ。」
「私もです。薬を増やしても何だか反応しなくて・・・、休みの日にはトイレの日なんです。浣腸して出してます」
「いままで下剤にいくら使ったことやら。ドラッグストアに置いてあるものはほとんど試していますよ〜」
下剤をビタミン剤的な感覚で長期服用している方が、いったいどのくらいいるのでしょうか?
簡単に手に入る薬局で長年売り続けられていたのだから、仕方がないのかもしれません。これって下剤の種類によって作用、副作用をきちんと定義していなかった薬業界の問題でもありますよね。
私のブログでは何度も「刺激性下剤」を長期服用してはいけない!
とお話してきましたが、やっと消化器科の「慢性便秘症診療ガイドライン」に、下剤の種類によってエビデンス別に分類されることが掲載されました。
本日は「日経メディカル11月号」より下剤についてお伝えいたしますね。
薬局で進められる下剤
便秘薬を買いに行くときあなたはどんな基準で薬を選んでいますか・
コマーシャルで名前を聞いたことがある知っている薬を選ぶことが多いのではないでしょうか?
薬局で便秘薬を買うときにどんな説明を受けているのか調べてみると
「便を軟らかくする」
「穏やかに効く」
「スムーズにでる」
など説明はされるものの、どんな作用機序で薬が効くのかまで説明を受けている人は少ないようです。
だからご自分が飲んでいる薬がどんなタイプの薬かわからないという方も多いのだと思います。
強い推奨 弱い推奨
薬の種類によって「弱い推奨」から「強い推奨」に分けられ、エビデンスごとにAからDの4段階で示されることになりました。
上皮機能変容薬・・・ルビプロストン(アミティーザ)、リナクロチド(リンゼス)
浸透圧性下剤・・・酸化マグネシウム(マグミッド)、ラクツロース(モニラック)
この2つがエビデンスレベルAの強い推奨となりました。
日本で多用されている刺激性下剤は習慣性や依存性に問題があることからエビデンスレベルBの弱い推奨となり、「弱い推奨」、「頓用または短期間の投与」に位置付けされます。
思い立ったその日から便秘薬を変えてみよう
まずはご自分が飲んでいる薬を調べてみましょう。いまはインターネットで簡単に詳しい情報が手に入りますので、どんな成分が主成分なのか理解することをお勧めします。
刺激性下剤を手放すことは、とても怖いことかもしれません。「薬がなければもう出ないかもしれない」という思いが頭によぎりますよね。
人間の体は使わないと、どんどん衰えてしまいます。
腸も同じ。薬の力にばかり頼っていては自分で動くことを忘れてしまいます。
10年かけて怠け腸に育ててしまったのであれば、自立腸に戻るまでそれなりの時間がかかります。
腸の自立に必要なものは・・・
・食物繊維
・睡眠
・運動
・水分
そしてビフィズス菌
私の便秘薬はどうなのかしら?
もし、わからなければメッセージくださいね。
思い立った時が”腸活”のはじめどき。
今日から腸の独り立ち・・・始めて見て下さい。