たばこを吸うとトイレに行きたくなるのはなぜ?「便秘が恐くて禁煙が出来ません」ニコチンと腸内環境

ニコチンと腸内環境

 

40代以降の女性喫煙率がとても高くなっています。
ずっと禁煙していたのに最近になってまた吸い始めたひと。
年々、本数が増えていくひと。
強いたばこじゃないと満足いかなくなったひと。
などなど・・・

 

どうしたんだろ?
なんでたばこ??
ストレスが多いのだろうね。
仕事と家庭の両立、子育て、孤独な環境・・・

 

「昔ちょっと吸っていたたばこをまた始めてしまったの。お酒を飲むと吸いたくなってしまって。でもたばこを吸い出したら便秘が治ったのよ。たばこって体に悪いばかりではないんじゃない?」

 

Kちゃんがそんな風に言っていたのは5年前。
いまでは1日に2箱あけてしまうようだ。
それだけ吸っていたら便秘が解消されるのも当然といえば当然。
下剤を飲んでいるよなものだかね。

 

禁煙すると便秘になって太るから恐くて出来ない・・・そんな方へ本日はたばこと腸の関係についてまとめてみました。

 

女性の喫煙率が増えている?

 

40代、50代の女性には様々なストレスが降りかかります。
家庭の主婦でありながら職場では男性と同等に働いていたり、子育てしながら介護をしなければならなかったり、つねに精神的に緊張を抱えていることが多いと思います。

 

厚生労働省の最新たばこ情報より

 

上記の図からもわかるように、60代以外の女性の喫煙率は上昇しています。その中でも変化が大きいのが40代。ストレスから逃れるためにまたたばこを吸うようになったという方が多いようです。

 

 

たばこを吸うとトイレに行きたくなるのはなぜ?

 

「たばこは便秘によい」それは間違っています。

 

たばこに含まれるニコチンは中枢神経を刺激し、毛細血管を収縮させ腸の蠕動運動(ぜんどううんどう:腸が動いて便を運ぶこと)を更新させます。下剤による刺激と同じように腸のうごきが活発になり排便が促されるのです。たばこを吸うと便秘が治ると感じるのはこのためです。

 

そのわかりやすい例ですが、ニコチンを高濃度で体内に注入すると、以下のような症状が現れます。

ヒトにニコチン 1.5 mg/分を5分間静注すると脳血流が増すという報告もあり、縮瞳・悪心・嘔吐・下痢などをひきおこす。
(Wikipediaより)

 

 

禁煙すると便秘になり太りやすくなるのは本当です

 

たばこを吸っている人は常に刺激性の下剤を服用しているようなものです。自分の力で腸を動かしていないため、たばこを止めると便秘をしてしまうのです。

 

また、たばこを止めると太る人が多い理由として「ストレスが増えて食べる量が増える」と言われていましたが、最近では「たばこと腸内細菌との関係性」についても研究が進められています。

 

これまでの研究では、禁煙すると最初の1年間で体重が平均4~5キロ増加することが明らかになっている。しかし、スイスのチューリヒ大学病院(Zurich University Hospital)の研究者らが発表した論文によると、体重が増加する原因は、禁煙前よりも多くの量を食べていることではないかもしれないそうです。

 

 禁煙後にカロリー摂取量を減らした人でも太る傾向があると指摘するゲルハルト・ログラー(Gerhard Rogler)教授は、たばこをやめた人の腸内細菌叢(そう)の組成に生じる変化が体重増加の原因かもしれないことを、他の研究者らと共に突き止めたと話している。禁煙すると腸内の細菌株の多様性が変化し、肥満症患者の腸内に多くみられるプロテオバクテリアとバクテロイデスという2種類の細菌が増えることが明らかになったという。

これらの細菌は、エネルギーを非常に効率良く使用し、消化されにくい食物繊維を分解すると考えられている。結果として、食べ物が排せつ物として体外に排出されずに、通常よりも多く脂肪に変換されることになる。

スイス国立科学財団(Swiss National Science Foundation)の支援を受けて行われた今回の研究では、ボランティア20人が9週間にわたって提供した便のサンプルに含まれる腸内細菌の遺伝子的特徴を調査した。ボランティアの構成は、非喫煙者5人、喫煙者5人、調査開始後1週間で禁煙した人が10人だった。

喫煙を続けた人と非喫煙者との間で、腸内細菌の構成にほとんど差は見られなかった。だが、禁煙したばかりの人では、プロテオバクテリアとバクテロイデスの数が増加に向かうという明らかな変化が見られることが調査でわかった。

この調査で禁煙した人は、飲食習慣は禁煙前と変わらなかったと話したが、体重は調査期間中に平均2.2キロ増加していた。

研究者らは体重増加と細菌叢の構成の変化の間の明白な関連性を証明していないが、ログラー教授は、その可能性を示唆する研究は他にも多数あると指摘。これらの発見によって生じる多くの疑問に答えるには、さらなる研究が必要だという。

だがログラー教授は、環境が消化管機能にどのような影響を及ぼすかにさらなる注意を払うべきなのは明らかだと述べている。「禁煙した人が前より多く食べていないのに太るという話を真に受ける人は誰もいなかった。おそらくわれわれはただ単に、人の話をもっと前向きに信じようとするべきなのだろう」

AFP=時事より

 

腸内細菌とたばこの関係性はまだはっきり解明されていませんが、現在、様々な研究が進められているのでこれからもっと沢山のことがわかってくると思います。

 

 

たばこは百老けあって一若なし

たばこ愛飲者には申し訳ありませんが、やはりたばこは老けを加速させ健康を阻害します。
有名な双子の症例があります。その違いは明らかです。

 

 

ニコチンが毛細血管を収縮させるということは、つねに末梢の血流を阻害している状態になります。
顔色は悪くなり、毛穴は開き、口元に独特の縦皺が深く刻まれます。
どんなにエイジングに気を付けていても太刀打ちが出来ません。

 

たばこを止めることは簡単ではないと思います。
しかし、「病気になってから止める」では遅いのです。
どうか、少しずつ量を減らすことから始めて見て下さい。

 

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