新しい慢性便秘薬「グーフィス」腸の動きを活発にして柔らかいウンチをだそう!下剤の進化が凄い
どんな便秘薬を選べばいいのかわからない!
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「頑固な便秘を治したい!」
そんな思いからナースキュア・ビフィズス菌BB+オリゴ糖をご注文下さる方が多いと思います。
ただサプリメントを飲んでも効果が出ない!よく解らない!という方もいらっしゃいます。
私はいつもご説明いたしますが、
「便秘を改善させるためにはステップがあるため、すぐにナースキュアを飲まないで下さい。まずは少しでも規則正しい排便習慣をつけて腸を動かすようにようにしましょう。便が沢山停滞しているところに菌を入れてあげても腸は反応してくれません。溜まった古い便を出してあげることが大切。いちど腸のお掃除をしてあげてね。」⇒ナースキュアが効かない理由
サプリメントを飲む前に、腸を刺激するタイプではない薬を使いながら、排便習慣を取り戻す努力をする必要があります。
そして腸が力を取り戻してからビフィズス菌を補充してあげると、排便量が増え「いいウンチ」を作ることができます。
「わかりました。でもどんな薬を使ったらいいか分からないし、病院で相談してもお腹が痛くなる薬ばかりで・・・」
数年前までは便秘薬といえば、大黄やセンナ、ビサコジルなどの刺激性成分が含まれた下剤が中心でしたが、ここ数年、慢性便秘薬の新薬が続々と登場しています。
自分にあった薬を見つけてあげることで快適な排便習慣を取り戻すことができるかもしれません。
本日は、2018年春に発売された新便秘症治療薬「グーフィス」のご紹介です。
便秘とは?なぜウンチが出ないの?
便秘という症状を改善させるためには、まず「便が出ない腸の状態」を知ることが大切です。
便秘の原因は大きく2つに分類されます。
まずひとつは、腸の形や構造に異常が伴うもの⇒器質性便秘
そしてもうひとつは、腸の機能低下(動きが悪くなる)⇒機能性便秘
機能性便秘は食生活の改善や腸内環境の改良で、症状が良くなることがありますが、器質的便秘は症状を改善することが難しいので「便秘薬」を有効に使用することで生活の質を上げることが出来るものです。
便秘薬の種類と効果
ひとくちに便秘薬といってもその作用機序(どんな風に効くか?)は様々で、効果はその人の腸のタイプで大きく異なります。
⇒便秘薬の種類
現在病院で使用されている主な便秘薬です。
・塩類下剤:酸化マグネシウム(商品名:カマ、マグミット)
・糖類下剤:ラクツロース(商品名:モニラック)
・腸液分泌促進役:ルビプロストン(商品名:アミティーザ)
・ジフェノール誘導体:ピコスルファートナトリウム(商品名:ラキソベロン)
新しい便秘薬「グーフィス」
この春、発売された新しい慢性便秘症治療薬「グーフィス」は、便秘薬として世界初の作用機序をもつものです。
この「グーフィス」は機能性便秘の慢性便秘症に使用することができます。
グーフィスには「胆汁酸トランスポーターを阻害する」という作用機序を持ち、腸内の水分を保って便を軟らかくする、腸の動きを活発にして排便を促す、というふたつの作用を併せ持ちます。
*もっと詳しく・・・胆汁酸トランスポーターを阻害するとは?
胆汁は肝臓で合成され、胆のうに貯蔵されたあと胆管を通り十二指腸に分泌されます。
脂質の消化や吸収を助ける働きのほかに、大腸のなかに水分を分泌させ、さらに腸粘膜に作用して腸の動きを促進させる働きがあります。
そのため、腸内の胆汁酸が不足してしまうと便秘になりやすくなります。
胆汁中の胆汁酸は80%以上が回腸から門脈に再吸収され、肝臓にもどり利用されます。この再吸収に関与しているトランスポーターを阻害するのがグーフィスです。胆汁酸の再吸収が抑えられるため、腸内の胆汁酸が増え、便秘を改善することが出来るのです。
副作用はないの?
副作用でもっとも多いのは「腹痛」です。
低下していた腸の動きが活発になるため、軽い痛みを感じることがあります。
また効きすぎると「下痢」を起こすことがあるので量を調整する必要があります。
また、肝機能を改善させるタイプの薬を飲んでいる方は飲み合わせが悪いようです。
胆汁酸製剤のウルソデオキシコール酸は、グーフィスの作用を弱めてしまうことがあります。胆汁酸がもともと出にくい肝障害がある方は効果があらわれないことがあります。
高齢化が進むにつれて「慢性便秘症」の割合は増え続けています。
しかし、便秘を病気ととらえている人はまだまだ少なく市販薬を乱用している方が多いようです。
自己判断で市販薬を乱用すると、症状が改善するどころか悪化することも少なくありません。
必ず医師に相談をして自分にあった「便秘薬」を使用するようにしましょう。