何日出ていないと便秘なの?
「自分は便秘である。」
みなさん自身、あるいは身の回りの方で便秘症の方はどれくらいいるでしょうか?
きっと沢山いると思います。特に女性は便秘で困っている人は大勢いるのではないでしょうか?
私の経験では・・・2人に1人くらいは便秘なのではないかと思っているくらいです。
私は今でも消化器科の看護師として、胃や腸の勉強をする時があります。
治療はどんどん新しいものに変わっていくので、自分の知識も更新しないとついて行けないのですよね。
先日、多くの症例が載っているテキストを読んでいたら、凄い便秘の患者さんの話がありました。
本日は皆様にもその実例をお伝えしたいと思います。
たかが便秘、されど便秘
ここで改めて自分の排便習慣を見直してみましょう。
お腹の中がうんちで一杯!?
胃痛、胸焼けで病院にかかった患者さんがいました。
先生が問診をします。
本人いわく便秘はなく、毎日順調に便は出ている様子。
しかし、食事をとると胸焼けがし胃痛がするそうです。夜には苦しくて眠れないこともしばしば。
そこで、胃の内視鏡検査をしましたが軽い胃炎です。
先生は頭をひねります???
本人の自覚症状と検査内容が合致しない。
お腹全体をみるために腹部レントゲンを撮ってみよう。
何が起こっているのか?わかりませんよね?
こちらがわかりやすい画像。
よく分かりにくいと思いますが、上のレントゲンは回腸全域にびっしりと便が詰まっているのです。回腸とは小腸の一部ですが、食物を消化する器官です。消化された食べ物は大腸で水分を吸収され便となります。便が溜まるところは大腸なのです。
小腸から大腸にかけてびっしりと便が詰まっているのに、本人は便秘の自覚症状はなし。
毎日たまご1個分の便が出ているから、自分では便秘の自覚はなかったとのことです。
大腸に収まりきれなくなった便は小腸に溜まり腸内は便で一杯になってしまいました。食事をすると気分が悪くなるのは当然のこと。食べたものが下に降りて行かず食道にまで上がってくるので胸焼けがし、胃の蠕動が亢進し上腹部不快がするのでしょう。
ここまでの便秘を放置してしまったのは、排泄しなければいけない便の量が理解出来ていなかったので起きてしまったことですね。
大切なのはトイレの回数ではなくうんちの量
では、1日に排泄しなければならない便の量はどれくらい?
国別に便の量を調べた面白い研究者がいます。
アメリカ 150g
日本 200g
ケニア 520g
だそうです。これは食生活を反映していますよね。
先進国になればなるほど加工食品を多く取り、食物繊維の量は減少する。
炭水化物と脂肪分の多い食事では便のかさが減り、毎日出なくなり、排便の習慣性がなくなり、腸の蠕動力(ぜんどうりょく:自ら動く力)も低下する。
不の便秘スパイラル・・・
このようになる前にご自分の便の量に気をつけて、食事のメニューを考えることが必要です。
現代の食生活と便秘
ここで紹介するのはインターネットの調査研究データーで、1万人を対象に調べたそうです。
これはどういうことかと言いますと・・・
年齢と共に便秘の割合が減少していくということではなく、
食生活が若年層ほど悪いため、便秘になる割合が高いということです。
簡単なジャンクフードやコンビニ食。
スイーツや炭水化物+脂質だらけの食生活。
いまの日本女性は若年層ほど食物繊維不足による「腸力」が低下しているということです。
このグラフが何を意味するかと言いますと・・・・
今の30代40代が70代の高齢者になるときは、便意率はほぼ90%になると予測されるということです。
改めて食生活の大切さを考えてしまいますよね。
腸内環境は毎日の食生活から!
本日は基本に戻った内容で締めました・・・。
繊維の大切さをまとめています⇩
恋よりセンイ【腸内細菌を増やしてもう一度ときめきを・・・】うんちの量と美人の法則vol4
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