ビフィズス菌や乳酸菌の効果がわからない?「便秘薬を止める3つのステップ」腸を動かすコツとは?
ビフィズス菌や乳酸菌の効果がわからない?
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下剤を止めたいけれど止められない・・・
私の所には、毎日のように悲痛なメッセージが寄せられます。
「○○をすれば便秘が治ります。」
そんな単純なものではありません。
便秘になる原因は、腸の長さや動き、腸の癒着、自律神経の失調、食生活など10人いれば10通りの理由が存在します。
もう何年も便秘で薬を飲まないと出ない。
そんな方が便秘を解消するためには、自分の原因にあった正しいステップを踏む必要があります。
昨日もこんなコメントをいただきました。
先日ナースキュアを購入しました。朝夕のんでますがまだ効果がでなくて薬を使いました。出ない時は一週間でないです。こんな私でもナースキュアだけで大丈夫ならなるでしょうか⁇食べれないのは消化機能が悪いのは便秘のせいもあると思います。
アドバイスよろしくお願いします!
いつもこのブログでも説明していますが、頑固な便秘の方が下剤を止めて排便コントロールを付けるためにはステップがあります。
いきなりナースキュアに変えてもなかなかその効果はわかりにくいものです。
本日は・・・腸を動かして便秘薬を卒業するステップを確認してみましょう。
下剤が腸を老化させている
「便秘で薬を続けていたらだんだん薬が効かなくなってきた」そんな経験がある方は少なくないと思います。
長期間「刺激性下剤」を使って毎日大腸を無理矢理動かしていると、大腸が疲弊して腸管神経叢がダメージを受けます。
腸管粘膜に炎症が起こり、これが進行して炎症が筋層に及ぶと、腸の運動機能障害が起こります。
腸管の運動は腸内フローラの維持に大切な因子であるため、ここに乱れが生じると粘膜炎症が悪化して「便秘薬を増やさないと効かなくなる」という悪循環をもたらしてしまいます。
自らの腸の動きを取り戻す
体の老化と同じように、腸の老化も簡単には回復しません。
腸の蠕動運動(ぜんどううんどう:自らの腸の動き)には日内リズムがあり、睡眠中に活発化します。
科学映像館に腸蠕動の映像があります。⇒こちら
この動きを取り戻すためには、まず腸管内にぎゅうぎゅうにたまった便を出してあげなければいけません。
ホースの中につまったボールを押し出すのと同じイメージですね。
刺激の弱い薬を使って溜まり過ぎた便を出せるようになったら、今度は腸の動きを取り戻すステップに入ります。
⇒腸の老化を食い止めよう!「このまま便が出なくなる?」うんちをスッキリ出すポイント
腸の老化を防ぐには腸内細菌が鍵
刺激の弱い薬を使って規則正しい排便が取り戻せるようになった。
その次は、腸内細菌を増やして腸の動きを取り戻します。
いわゆるビフィズス菌や乳酸菌を摂れば腸内環境は改善されるのでしょうか?
乳酸菌やビフィズス菌は生物学的には細胞に核を持たない真正細菌の一種です。
真正細菌とはバクテリアのことですが、ぶどう糖を栄養に乳酸や酢酸をつくります。この酸が悪玉菌を減らして善玉菌を増やします。
乳酸菌とビフィズス菌の大きな違いは菌の数です。
乾燥させた便1gあたり・・・
・乳酸菌は1000万〜1億
・ビフィズス菌は100億〜1000億
と腸内の善玉菌の99.9%はビフィズス菌が占めています。
下剤を止める3つのステップ
さあ、ここでもう一度復習しましょう。
下剤を止めて便秘を改善するステップです。
・頑固な宿便を排泄させる(ここは刺激性下剤を使用することもあります。医師に相談して下さい)
・非刺激性下剤を使って規則正しい排便習慣をつける(マグミッドやカマなど)
・ビフィズス菌、食物繊維を積極的に摂り、腸内細菌を増やして腸管機能を向上させる
・睡眠や食生活を整え、副交感神経を働かせる
長い間下剤を使って疲弊した腸の機能を取り戻すにはやはり時間がかかります。
焦らずゆっくりと腸の働きを回復させてあげて下さい。
腸年齢は見た目年齢。
腸内細菌を育てて本来の「腸力」を取り戻して下さいね(*^O^*)
⇒ナースキュアが効きません!「腸内細菌は入れるものではなく育てるもの」ビフィズス菌と腸内環境の関係