鉄剤を飲むと便秘になる理由「貧血を治すか?便秘になるか?」鉄剤の副作用と下剤の飲み合わせ

病院で出される鉄剤、便秘になる?

 

「鉄剤を飲んだら気持ちが悪くなり便秘になる」
病院で処方されることが多い貧血治療薬「フェロミア」のような非ヘム鉄は、副作用が多い割には吸収率が悪くて有名です。

 

しかし、まだ貧血の治療に非ヘム鉄系の薬を処方する医師がいます。
鉄剤を出された患者さんより・・・
「先生には言えないけど、あの鉄剤飲んでないのよ。気持ちは悪くなるし、便秘が酷くなるしで止めちゃったわよ」
そんなご報告を受ける事もしばしば。

 

でも医師は
「そうだよねー、鉄剤は副作用あるけど、貧血が良くなるまでは我慢して飲んでよ」
と、軽くおっしゃられる。
(内心私は・・・「自分で飲んでみろよ!」と思う)

 

サプリメントのヘム鉄の方が吸収も良いし、副作用が少なくて負担がないのに・・・
医師はハナから「サプリメントなんて」という気持ちが先立ち、聞く耳も持ってくれない。
先日もこの「処方箋薬VSサプリメント」で医師と喧嘩になりそうになったのですよ。

 

本日はそんな鉄剤の副作用、特に問題となる「便秘」について考えてみたいと思います。

 

もともと便秘体質が産後良くなっていたのですが
鉄のサプリ飲んでからかもしくは、風邪を1ヶ月近く引いて治らないせいか、また便秘をするようになってしまいました。

 

 

 

鉄剤の種類と副作用

 

貧血の時に摂取できる鉄には大きく分けて2種類あり、医薬品などで使われているクエン酸第一鉄のような非ヘム鉄と、サプリメントに使われるヘム鉄(レバーや赤身肉に含まれる)があります。

 

貧血様症状がある場合、鉄として1日に100mg〜200mgの摂取が推奨量ですが、これは牛肉の赤身肉で換算すると約3.7kg〜約7.4kgもの量になります。

 

こんな量はなかなか食べられませんよね!

 

医薬品に用いられる非ヘム鉄(フェロミア等)は、副作用として発疹、かゆみ、日光過敏症、吐き気、おう吐、胃部不快感、胸やけ、下痢、便秘、めまいなどが報告されています。

 

サプリメントに使われるヘム鉄は血液中に存在するヘモグロビンの構成成分です。
このヘム鉄は非ヘム鉄に比べると鉄としての吸収率は5〜6倍高く、副作用も少ないと言われています。

 

なぜこのように、吸収率と副作用に違いがでるのかと言いますと、小腸での吸収メカニズムの違いによると考えられています。

 

非ヘム鉄の吸収が悪い理由は、食事に含まれる食物繊維やタンニンにより吸収が阻害されること、また鉄吸収輸送体により体内に取り込まれる際、摂取した鉄はFe3+からFe2+に還元されなければならないことに関連していると考えられています。

 

 

鉄剤と便秘薬は一緒に内服してもいいの?

 

病院で処方されたフェロミア等の鉄剤は便秘を招くことがあるので、下剤と一緒に処方されることがありますが、組み合わせによっては薬の吸収が悪くなってしまうため、飲むタイミングを考えなければいけません。

 

注意しなければいけない下剤は私がよくお勧めする「酸化マグネシウム製剤」です。

 

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胃腸良子、便秘になる!「旅行中に便秘になるのはなぜ?」痙攣性便秘と交感神経

 

酸化マグネシウムは、胃や腸からほとんど吸収されないため消化管内に長く残存してしまいます。
酸化マグネシウムによって胃内phが上昇した時は、鉄剤の溶解性が低下し、高分子鉄重合体が形成されるため、鉄剤の吸収が阻害される可能性があります。

 

鉄剤内服後は酸化マグネシウム下剤の服用まで最低2時間あけ、また酸化マグネシウム下剤内服後は最低3〜6時間あけて鉄剤を服用すれば、2つの消化管内での相互作用は避けることができます。

 

女性にとって貧血を改善することはとても重要です。
(貧血なのに他の色々な美容を試しても、効果が半減します)
サプリメントも上手に使って鉄分不足を補って下さいね!

 

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