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便秘は万病のもと!刺激性下剤が効かなくなる?
薬局で薬を買い込んで便秘対策をしている方、その自己判断は間違っているかもしれません。
最初は弱い薬を使ってみたら調子が良い、でもだんだんと効きが悪くなって少し量を増やしてみた、もう少し強めの薬にしてみた。
下剤のストックがないと不安だからいつも買いだめするようになった・・・
こんな風に刺激性下剤の力に依存して排便していると腸の動きは少しづつ低下していきます。
今回は、便秘薬に頼り切ってしまう前にスムーズな排便習慣をと持てるよう対策を考えてみましょう。
私、下剤依存症かもしれない・・・
お二人とも40台の女性と男性。
「良子ちゃん、どんな便秘薬選んだらいいんか教えてや〜」
あらあらそれは大変です!
男性は腸の長さや出産経験など、女性に比べて便秘になる原因は少ないはずですが、仕事や人間関係によるストレスにより便秘になる人が増加しているようです。
便秘薬はどんどん効かなくなる?
市販薬の刺激性下剤は速効性もあるけれど副作用も強いということをご存じでしょうか?
ドラッグストアなどで売られている下剤は、腸に刺激を与えて便を排泄させるアントラキノン系の薬が多いのです。
効果がわかりやすいので常用する人が多いのですが、薬の効きは徐々に低下していきます。なぜなら人工的に腸に刺激を与えて排泄させるため、腸の自らの動きが低下してしまうためです。
薬がだんだん効かなくなっている気がするけれど・・・実際に下剤依存症の可能性が高い人はどんな特徴があるのでしょうか?
便意の喪失(下剤を飲まない限りうんともすんとも言わない)
便秘薬がないと不安でイライラする
腸が黒ずんでいる(アントラキノン系の下剤を飲んでいると腸に色素沈着をおこします)
どんな便秘薬を選べばいいの?
「でも薬を飲まなければ出ないのだから仕方がないわ〜」
そんな風に諦めてしまう前にまずは薬の見直しをして見て下さい。
下剤には腸を刺激して動かす刺激性下剤と便に水分を含ませて出させる機械性下剤があります。
便秘外来などで処方される下剤は主に機械性下剤です。
最初に出される下剤は効き目が弱いものを選び、効果が出ないようであれば種類を変えていきます。
選択肢として・・・
- 塩類下剤:酸化マグネシウム(商品名:カマ、マグミット)
- 糖類下剤:ラクツロース(商品名:モニラック)
- 腸液分泌促進役:ルビプロストン(商品名:アミティーザ)
- ジフェノール誘導体:ピコスルファートナトリウム(商品名:ラキソベロン)
これらの薬が効かない場合に刺激性下剤を併用します。病院でもこのステップを踏んで薬を強くしていくのに、最初から刺激性下剤を飲んでしまっては下剤が効かなくなるのも当然です。そもそも市販薬に刺激性下剤を取り入れたことが間違いなような・・・
でも、だからといって薬から離脱する努力をやめてしまってはいけません。
便秘薬からは卒業出来る?
時間はかかりますが出来ます。まずは刺激性下剤を止めて下さい。
そして消化器内科、または便秘外来で薬の相談をして見て下さい。
便秘の原因、タイプによって出される薬の種類は変わります。
同時に腸内フローラを整える習慣を付けて下さい。うんちの中身の10%は生きた腸内細菌や死骸。腸内細菌を増やしてうんちの量を増やしましょう。
便秘薬に頼らない腸活習慣は!
・食物繊維を摂ること
・オリゴ糖を摂ること
・睡眠をしっかり取ること
・水分を沢山摂ること
・たくさん歩くこと
ね、Tちゃん、Sさん。
とりあえず、薬を変えることから始めて見て下さい。
私の患者さんに刺激性下剤を30年間飲み続けて腸閉塞になった患者さんがいました。いくら薬から離脱しようと治療しても下剤を止めると腸が閉塞してしまいます。その方はとうとう人工肛門を作らなければならなくなってしまいました。
いまはまだお二人とも40代で若いです。
腸の動きを止めてしまうまえに出来ること・・・始めて見て下さいね。
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