胃の働きってどうなってるの?「いい胃袋、わるい胃袋」わかりやすい胃のお話

胃腸専門ナースとして・・・

 

私が始めに配属された病棟は消化器外科病棟、つまり胃や腸などのがん専門病棟でした。
その次は胃と腸の内視鏡専門ナースとして6年間毎日毎日ひとの胃腸をみてきました。

 

そのうち、人の胃にはタイプがあることがわかってきました。
胃の表情とでも言いましょうか?
これは良い胃だ!
これはそのうちがんができてしまう胃だ!
この胃は痛いだろうな〜
などなど。

 

普段は腸のことばかり書いていますが、時にはしっかりと初心にもどってきちんとした胃のことも書こうと思います。
ちゃんと胃腸の専門家ですよ!的なアピールも込めまして・・・
皆様、ご自分の「胃」について考えられたことはございますか?
どんな働きをして、どんな役割を持っているのだろう?
胃の病気になったらどうなっちゃうの?

 

本日は・・・「胃のわかりやすいお話」をしてみようと思います(*^O^*)

 

 

胃の働きとは?

 

食べた食べ物が、食道を通り胃の中に入るということはわかりますよね。
その食べた物は胃の中でどうなるのでしょう?
胃の働きを簡単にまとめてみました。

・食べた食べ物が蓄えられる

・初期段階の消化が行われ始めます

・胃から大量の胃酸が分泌されます

・胃が伸びたり縮んだり(蠕動運動)して食べ物を粥状にします

・どろどろになった食べ物がゆっくり十二指腸に運ばれます

 

中外製薬「からだのしくみ」より引用

 

胃の中に食べた食べ物が停滞する時間は1時間から5時間くらいと言われています。
1:糖質
2:タンパク質
3:脂質
の順で胃の中に留まる時間が長くなっています。

 

脂の多い食べ物を食べると「胃がもたれる」というのはこんな仕組みだからです。

 

 

いい胃、わるい胃

 

どんな胃が健康でどんな胃が不健康なのでしょうか?
私の経験で「この人胃粘膜が綺麗だな」という人の特徴は・・・

・たばこを吸わない人
・お酒を飲まない人
・辛い物を食べない人
・少しふっくらしている人

です。でもこれはあまり医学的根拠はありません

 

 

こんなみずみずしくヒダが多い粘膜が健康な胃です。

 

 

ピロリ菌による慢性胃炎を繰り返すと、胃粘膜が萎縮して腸のような粘膜(腸上皮化生)へと変化してしまいます。粘膜が薄くペラペラな状態です。

 

 

胃の病気にはどんなものがある?

 

大きく分けると、胃炎、胃潰瘍、胃がんが主な胃の病気です。
炎症を起こしている胃の中はどのようになっているのでしょうか?

【表層性胃炎】

胃酸の分泌が多すぎるとこのように胃炎を起こします。櫛状発赤ともいいます。

 

 

【胃潰瘍】

ピロリ菌による胃炎が酷くなると潰瘍を起こします。また、鎮痛剤の飲み過ぎによっても胃粘膜を攻撃してしまうため潰瘍を起こすことがあります。このまま放置すると胃の壁に穴があいてしまい手術をしなければならなくなります。潰瘍だからとあなどらないように。

 

【早期胃がん】

まだ早期の段階では自覚症状がありません。この段階で発見するためには定期的な健康診断が必要です。真ん中の白くなっている部分が癌化しています。

 

【進行胃がん】

ここまで癌が大きくなると常に出血してしまうため便が黒くなったり、貧血気味になったりします。自覚症状も現れます。手術が必要になります。

 

 

いかがでしょうか?本日は代表的な胃の病気についてまとめてみました。
「いつも胃が気になる」という方は要注意です。良い胃とは、胃の存在を感じない状態であること。今年もあと3ヶ月弱。もう今年の胃の検診はお済みでしょうか?
まだだわ、というあなた。年末の忙しくなる前に行かれて下さいね。

 

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