宴会シーズンの下痢にご注意を
先日のビジネス懇親会でのこと。
「いや〜、ご無沙汰してます。こんなところでお会いできるとは!仕事どうですか?
いや、じつはね。最近僕どうもお腹の調子が悪くて・・・すぐくだしちゃうんですよ」
「こんにちは、お元気ですか?私はどうも調子が悪くてね〜。酒の飲み過ぎかもしれませんが、くだってくだって。検査をしなければダメですかね?」
中小企業の社長さんの集まる懇親会だったのですが、顔見知りのおじ様方は私を見るなや、”下痢”相談を始めてきます。わざわざ出かけたビジネス懇親会なのに!、私は経営について聞きたいのに!、「うんち」の話ばかりやん!!
そりゃー、くだりますよ。
そんなにビールばっかり飲んでれば〜。
くだりたくなければ飲むの止めればいいのに・・・
と心の中では思いましたが、笑顔で
「そうなんですか?腸内環境が崩れてしまっているのかもしれませんね。」
とにっこり答えておきました。
女性はつまる、男性はくだる
これは生物学的に仕方がないことですが、環境的要因も大きく関わっています。
先日「女性のつまる原因」についてお伝えいたしましたが、本日は「男性が下る原因」についてまとめてみたいと思います。
Tさん、Oさん、お読みになってみて下さいね。
なぜ男性は下痢になりやすい?
男性の中で「お腹を壊しやすい」という割合はどのくらいいると思いますか?
おおよそ2人に1人。
お酒を飲んだ次の日はもっと増えることだろうと思います。
男性が女性と違って下痢を起こしやすい理由には、体のつくり、メンタル、環境、食生活などが上げられます。
女性よりも骨盤が狭い男性は腹筋がしっかりしているため、腸の下垂やねじれなどは起こしにくくなっています。また、比較的S状結腸(直腸の上部、曲がったところ)が女性よりも短いため便が腸に停滞する時間も短くなります。男性のS状結腸が短いなんて学会報告はございませんが、あきらかに女性より短いと思います。内視鏡の入れやすさが違いますもの(単に私の主観ですが・・・)
外的要因では、外食や宴会が多く、脂肪分、アルコールの摂りすぎ、たばこやお酒による腸蠕動の亢進(腸の動きが早くなってしまうこと)が原因になったりします。
職場や人間関係などのストレスも多く、IBS(過敏性腸症候群)という病気は男性に多いのも特徴です。ストレスやプレッシャーがかかると、男性は腸の動きが早くなって大腸で十分な水分の吸収ができなくなってしまうのです。
わかっているようでわかっていない下痢の原因
”男性は下痢が多い”といっても理由は様々です。
自分がどうして下痢を起こしているのか?原因を理解することも解決への糸口になります。
▪油っぽい脂質の多い食生活が原因の「消化不良くだしタイプ」・・・糖質、タンパク質に比べると脂質は消化するのに時間がかかり、胃腸に負担をかけます。そのため消化不良を起こしやすくなっています。
▪コーラ、コーヒー、エナジードリンクをよく飲む「カフェインくだしタイプ」・・・カフェインは胃腸の動きを亢進させる働きがあるため、摂りすぎると下痢をしてしまいます。女性にもよく朝コーヒーを飲んで出すという方がいます。適量であれば問題はありませんが、”出すために何倍も飲む”ということは避けたほうが良いでしょう。
▪ついつい早食い、丸呑みをしてしまう「胃腸に負担かけてますタイプ」・・・胃腸に負担をかけず吸収力を高めるためには「よく嚼む」という行為が大切です。私も早食いです、反省します。
▪毎晩飲み過ぎている「ビールくだしタイプ」・・・アルコールは腸の動きをはやめ、水分の吸収を悪くします。また、腸の粘膜をむくませてしまうため、水分の吸収力が低下してしまいます。
▪クローン病、潰瘍性大腸炎など「要緊急受診タイプ」・・・便に血が混じる、色が黒っぽい、痩せてきた、などの症状がある方はすぐに病院に受診なさって下さい。潰瘍性大腸炎の罹患率は年々上昇しています。
くだらなくなる生活習慣
家族の中でトイレの後が1番臭いのは誰でしょう?
我が家は間違いなく”主人”です。
子供達は、毎朝主人より早くトイレに入ろうと必死です。消臭力は必需品。
下痢を繰り返す方の呼気を調べてみたところ、メタンガスの成分が多く、40%の人が腸内細菌のバランスに原因があることがわかっています。
常に下痢を繰り返してしまうと、体にとって大切な腸内細菌を押し流してしまい腸内環境バランスが崩れてしまいます。
習慣化してしまった下痢を止めるためには・・・
・バランスの良い食生活
・アルコールはほどほどに
・揚げ物、スナック菓子は食べない
・コーヒーよりも常温の水を
・夜は早めに寝る
・会社で常に戦闘モードにならない
男性は女性に比べ自分の健康に関心が少ないと思います。
でも、とーちゃんに倒れられた家族は大変!
たかが下痢とあなどらず・・・家族のために「腸活」を始めて見て下さい。
男性の皆様、今日もお仕事お疲れ様です。
飲み会も良いけど、たまには早く帰ってね。