偽膜性大腸炎「馬小屋のような臭いがする便とは?」抗生剤で腸内細菌バランスが崩れたうんちの臭い

うんちの臭いと大腸の病気

 

私は公衆トイレに行くのが大嫌い(好きな人はいませんよね)
馬小屋の臭いがする時があるからです。
「だれか偽膜の人が使ったんだ・・・」
すぐに大腸の病気を連想してしまいます。

 

ホントこの職業病・・・イヤになります(-_-;)
臭いや見た目で人の病気を探し当てるという
なんとも悪趣味ですよね。

 

でもこれは仕方がありません。
大腸内視鏡検査を毎日している時に、医師から
「この臭いはロタだよね」
「この臭いが偽膜だよ」
とか訓練されてきた訳ですから

 

偽膜(ぎまく)という聞き慣れない病名、これはなんでしょう?
これは腸内細菌バランスが崩れた状態です。
自分の便が、夫の便が、「馬小屋」のような臭いがしたら要注意!
偽膜性大腸炎かもしれません。
本日は・・・偽膜性大腸炎と便の臭いについてです。

 

 

偽膜性大腸炎とは?

 

偽膜性大腸炎(ぎまくせいだいちょうえん)とは、大腸粘膜の表面に数ミリほどの白色調をした盛り上がった膜を形成する腸炎です。

 

健康な人の大腸内は様々な細菌がバランスを保って生息しています。
しかし、抗生物質の服用によって腸内環境が悪化し、特定の腸内細菌が増殖し大腸に炎症を起こすことがあります(この状態を菌交代現象といいます)。

 

この代表的なものが感染性大腸炎である「偽膜性大腸炎」で、クロストリジウム・ディフィシルという菌が原因で引き起こされます。抗生物質の使用によって常在菌バランスが崩れ、異常増殖したクロストリジウム・ディフィシル菌が産生する毒素によって腸管粘膜が損傷され発生すると考えられています。

 

この菌が一旦定着すると長期間にわたり偽膜が改善しないことがあります。
これは菌の中に存在する芽胞という耐久性の構造物が、胃酸などに強い抵抗性をしめし自らを守りながら増殖させるからです。

 

 

トイレが馬小屋のような臭いがしたら要注意!

 

抗生剤を飲むと必ず下痢をします、もしかしてこれがその偽膜でしょうか?
いえ、下痢をしたからと言って必ずしも偽膜性大腸炎というわけではありません。

 

主な症状は抗生物質内服後の下痢で、数日から2.3週間後に頻回の水様便・粘膜便などがみられ、腹痛や発熱を引き起こすこともあります。
重症化すると血液が混じった水様便になったり、低タンパク血症、電解質異常、麻痺性腸閉塞、中毒性巨大結腸症などを引き起こすことがあります。

 

また、もう一つの特徴は便の臭いです。
「馬小屋臭」と言われる独特な酸味のある刺激臭で、クロストリジウム・ディフィシル菌が産生する有機酸の臭い。

 

馬小屋臭、そんな臭い知らんわという方が多いと思います(>_<)
競馬場の近くを通りかかった時にかいだことはないでしょうか?ツンとする強烈な臭いです
患者さんの便観察で「偽膜の臭いがします」という看護師さんがいたら、その方は「大腸疾患ソムリエ」の称号が与えられると思います

 

 

薬の乱用にはご注意を

 

最近の医学会では、風邪による抗生物質の処方に注意喚起を促しています。
抗生物質を自己判断で内服したり、予防的に投与することはよくないということです。
医師の指示を守り、薬は正しく服用しましょう。

 

『抗生物質飲む?飲まない?「抗生物質は腸がんの発生率を高める」抗生剤と腸内細菌と大腸がん』

 

我が家のトイレの臭いが変わったら・・・家族の「うんち問診」をしてみてください(^o^)

 

 

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