飲んではいけない痛み止め「胃腸の痛みには鎮痛剤は慎重に」ロキソニンの副作用と腸閉塞

飲んではいけない痛み止め

 

先日、みぞおちの辺りが痛くて「胃炎」かな?と思う日が2、3日続いたのです。
でも仕事が立て込んでいたので無理をして働いていました。
若い頃はそれでもなんとか持ちこたえたかもしれません。
やはり歳ですね。
激痛は日曜日やってきました。

 

主人に怒られながら連れてこられたのは自分が研修していた大学病院。
知り合いの看護師や医師がいたら嫌だな〜〜、とふてくされながら渋々”救急外来”へ。
診ていただいたのは私の息子くらいの研修医。

 

若い研修医に、色々症状を説明し、聞かれてもいないのに可能性が高い病名をはなしました。
相当うるさい嫌な患者パターンです。
その後、CT、血液検査をしました。

 

しかし、痛みと熱の原因はわからず・・・
とりあえず「薬」を出されて帰されました。
救急外来では出来ることが限られているので仕方がありません。
どんな薬を出してくれたのかしら?とみてみると、
「ロキソニン」(解熱鎮痛剤)

 

これは先生ダメでしょう。
なぜかって?
本日は胃腸の痛みの時には「ロキソニン」を飲んではいけない理由をご説明いたしましょう。

 

 

胃腸の痛みはなぜ起きる?

 

胃腸の働きは食べ物を消化吸収して排泄させることですが、この一連の働きのバランスを崩した時に痛みは現れます。
ここで胃腸の痛みの種類を簡単に分類いたしますね。

 

◆胃の痛み

・胃炎などを起こし、胃粘膜が炎症を起こしている
・胃潰瘍(または胃がん)を起こし、胃粘膜がはがれてしまっている
・見た目は異常がないが、動きに問題がある(動きが速すぎたり、動きが悪かったり)

 

◆腸の痛み

・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病など腸粘膜に炎症を起こしている
・過敏性腸症候群などのように、腸の動きが速すぎたり遅すぎたりする
・通過障害がある

 

少しわかりにくいかもしれませんが、単純に分類すると「傷ができている」もしくは「動きが異常である」状態の時に痛みが発生するのです。

 

 

ロキソニンは胃腸になぜ悪い?

 

ロキソニンは胃腸を荒らすことが少ない「痛み止め」として有名です。
ロキソニンはなぜ痛みを和らげてくれるのでしょうか?

 

 

痛みを作る物質の1つが「プロスタグランジン」です。
この痛み物質が産まれることにより、痛みが生じます。

 

プロスタグラジンの産生を抑えるのが、ロキソニン錠(成分名:ロキソプロフェン)を始めとするNSAIDsという薬です。一般的にNSAIDsに分類される薬は消化管の血流を低下させるため胃腸障害を起こします。

 

この副作用を軽減するために、ロキソニンは薬が胃腸を通過する時は薬としての機能を発揮しないようにプロドラッグ化され、薬が体に吸収されてから効果を発揮するようになっています。
しかし、薬が吸収されれば胃腸への血流は悪くなりますので、胃腸の症状がある人はロキソニンを飲んではいけません。

 

つまり”胃腸が痛い”という主訴できた患者さんに「ロキソニン」は出してはいけない薬だったのです。

 

 

研修医くんのこのような間違いはよくありがちです。
大学病院は研修医を教育する機関、仕方がありません。
彼らが”コレを機会に大きく成長してくれればいいな”とおばさんは思います。

 

皆様は、病院から出された薬で
「あれ?おかしいな?」
と思ったら、医師に詳しく話を聞くようにして下さい。
かかりつけ医を作っておくと聞きやすいので、良いかもしれませんね。

 

便秘気味の方はロキソニン控えてね

 

痛み止めを常用している方、いらっしゃいますか?
常にアスピリンやバファリンを手放せないという方も多いと思います。
痛みが辛いのはよく解りますが、飲み過ぎにはご注意下さいね。
プロスタグランジン抑制剤は、胃を荒らすだけではなく、腸の動きを低下させてしまうため腸閉塞を起こす可能性が高くなることも解っています。

 

腸閉塞についてはこちら

 

薬の作用、副作用は表裏一体。
痛み止めは最低限に上手に使うようにして下さい。
私の痛みの原因?
それが解らないんですよ。
いま色々な角度から分析しております。また解ったらお知らせいたしますね。

 

 

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