ビタミンCサプリの選び方「高価なリポソームは必要あるの?副作用は?」ビタミンC吸収メカニズム

406211f928459b6e6b53a4b120875155

ヒトにとって最も大切な栄養素「ビタミンC」を見直そう

私たち人間にとって大切な栄養素は様々ありますが、なにかひとつと言われたら私はビタミンCと答えるでしょう。
なぜならヒトなどの霊長類は他の動物と違い、体内でビタミンCを生合成することが出来ないからです。だから毎日の摂取基準は100mgと決められて摂取が推奨されています。
しかし、現代の20〜30代は男女ともに基準摂取量を下回っているという統計が発表されています。
こんなにも簡単に食料が調達できる便利な社会なのに、必要栄養素が摂取できていないことはとても問題です。これは「ビタミンCは必ず必要なのだ」という認識が不足している結果なのだと思い、本日は大真面目にビタミンCについてまとめてみたいと思います。

 

o0320024013414826090

 

ビタミンCの吸収経路と欠乏障害

私たち人間が口から摂取されたビタミンCは、特異的なな能動輸送機構により各組織に運ばれ貯留されます。
ビタミンCには、還元型(アスコルビン酸)と酸化型(デヒドロアスコルビン酸)があります。ビタミンCは主に小腸から吸収されて各組織中のビタミンCは、大部分は還元型として存在します。この還元型が抗酸化作用を発揮します。

ビタミンCを1日当たり180 mg経口摂取したときに尿中へのビタミンC排泄量を計測してみると80-90%吸収されていることが分かります。
しかし、1,000 mg以上5,000 mgまで摂取量を増量すると、吸収率は一気に減少し21%まで低下します。これは必要な量だけを体が吸収するからです。

まずはビタミンC必要量を見てみましょう。
健康なヒトにおいてビタミンCの体内蓄積量(体重60㎏当たり)は、摂取基準量100 mg程度のビタミンCを毎日経口摂取すると約1,500 mg。その時のビタミンCの代謝回転率(%体内プール量/日)は約3%です.ビタミンC 400 mg/日を毎日経口摂取すると血漿と血球のビタミンCは飽和され過剰な分は尿中に排泄されます。腎臓における血漿のビタミンC排泄閾値は、男性で1.51 mg/dL、女性で1.25 mg/dLです。毎日500mg程度摂取しいていれば充分ということになります(美容的には1000mg〜2000mgと言わていますが、ここについてはまた次回)。

method 1

次に不足はどうでしょう。
人間はビタミンC欠乏食にすると、4週間で血清ビタミンC値はほぼゼロとなります。
白血球のビタミンC濃度は16週間後にほぼゼロに、そして壊血病の症状が出現します。船乗りが長期航海中に野菜不足で壊血病になったのはビタミンC不足が原因です。

参考文献:Wilson.JX: Annu Rev.Nutr. 25.105-125, 2005.ビタミン総合辞典 日本ビタミン学会編 朝倉書店

 

ビタミンCの抗酸化作用

ビタミンCは抗酸化作用が高いということは皆様もご存知だと思います。他にどんな効果があるのかあげてみましょう。
簡単にまとめているサイトは沢山あるのでここではもう少し突っ込んだ内容をピックアップします。

・抗酸化作用: ラジカルなどの活性酸素種の消去剤として機能します

・コラーゲンの形成: ヒトの総たんぱく質の約30%を占めるコラーゲンの合成に関与します。

・生体異物の代謝: 体内に進入したさまざまな異物を解毒し、代謝するシトクロームP450 の活性化を維持する。

・コレステロール:  コレステロールから胆汁酸が合成される過程に必要です。

・アミノ酸: 副腎髄質や神経組織でチロシンからノルアドレナリンが生成される過程に必要です。

・その他: 鉄イオンを2価に保つことで吸収を促進。 消化管内での発がん物質の一つであるニトロソアミンの生成を抑制する。 ビタミンEラジカルを還元してビタミンEを再生する。

意味不という方はスルーしてください。チャットGPTがもう少し分かりやすく説明してくれるでしょう。

406211f928459b6e6b53a4b120875155

引用:東京長寿健康医療センター

 

ビタミンCを過剰摂取すると?高価なリポソームが必要ない理由

ビタミンCの効果や不足による障害はご理解いただけたと思いますので、次は過剰摂取によるリスクです。
食事から多量のビタミンCを摂取することはあまりないのですが、吸収率が高いと言われているサプリメントは注意が必要です。

特にリポソームビタミンCは過剰摂取の原因となることが多いです。
ビタミンCは水溶性ビタミンであり、通常は体に必要な分だけ使われ余分な量は尿として排出されるため比較的安全とされています。しかし、リポソームビタミンCはその特別な構造により吸収率が非常に高く、体内での持続時間も長いため、過剰摂取すると体が処理しきれない量のビタミンCが体内に残留し、消化器系に負担がかかることがあります。
これが消化不良や下痢などの症状を引き起こす原因となります。

また、長期間にわたって多量のビタミンCを摂取すると、腎臓に結石ができるリスクがあると言われていました。これは、ビタミンCが代謝される過程で生成されるシュウ酸が結石の形成に関与するためと考えられていました。

しかし、この説に対する反論もあります。

尿路結石の90%以上はカルシウム結石(シュウ酸カルシウム,リン酸カルシウム,および両者の混合)が占めています.したがって,尿路結石を防ぐためには尿中のシュウ酸量を減らすことがとても重要です。
過剰なビタミンC摂取により尿へのシュウ酸排泄が増えたという研究を理由として「ビタミンCが尿路結石のリスク因子である」と騒がれたことがありましたが,現時点でその因果関係についての結論は出ていません.ただし,ビタミンCによる尿路結石の相対リスク(摂取群と非摂取群の発症率の比)が大きくなったという研究であっても,その絶対リスク(摂取群と非摂取群との発症率の差)は小さいため,ビタミンCによる発症リスクは大きくはないという考えが主流です.なぜなら,普段の食生活において葉物野菜,豆類,肉類(動物蛋白質)などを多く食べることのほうが,尿路結石の発症リスクとしては大きいからです.
確かに,からだの中ではビタミンCの最終代謝物としてシュウ酸が生成しますが,ビタミンC由来のシュウ酸が尿中に占める割合は少ないです.なぜなら,からだに吸収されたすべてのビタミンCがシュウ酸に代謝変換されるのではなく,過剰なビタミンCはそのまま尿中に排出されるからです。尿中に排泄されるシュウ酸は,その約70%が外因性,つまり食事に含まれていたシュウ酸であると言われています.シュウ酸は最終代謝産物(それから先には代謝されない物質)であるため,腸で吸収されたシュウ酸はそのままの形で尿中に排出されます.また,内因性(からだの中で作られる)のシュウ酸は,食事から吸収されたグリオキサール酸(植物に含まれる)やヒドロキシプロリン(コラーゲンを構成するアミノ酸)などからも生成します.このため,野菜や肉類の大量摂取は,シュウ酸の過剰産生を招く可能性があり,注意が必要です.

引用:ビタミンC研究委員会

いずれにせよ、どんな栄養素でも「多く摂れば摂るほど良い」ということはありません。
適正量を摂取すれば良いというのは、どんな科学者からも賛同が得られるのではないでしょうか?

実際に私は、1日1000mg〜2000mgのビタミンCをアスコルビン酸粉末から摂取するよう心がけていますが、コスパは1日100円、腎結石なし、シミなし、トータルプロテイン量問題なし、貧血なし、LDL正常(閉経後も変わらず)と良好な結果を得られています。
ビタミンCに大切な要素は、吸収率ではなく毎日継続できる品質と価格です。

本日も長文にお付き合いいただきありがとうございました。サプリメントを作るメーカー経営看護師の独り言でした。
メーカーが売りたいキャッチーなサプリを選ぶのではなく、自分に必要な栄養素を正しく選んでみてください。