食べても太らない人の腸内環境
痩せの大食い
沢山食べても太らない
そんな人は体質なんだと決めつけていませんか?
そういう方の食べ方を観察して見て下さい。
確かに量は食べていますが、野菜も沢山食べているはずだと思います。
太りやすい人はオイリーなものを好むし、
太りにくい人はヘルシーなものを好む。
じつはこの食の嗜好は、腸内細菌のバランスによって変化するのです。
どんなに太らない体質の人でも毎日ジャンクフードばかり食べていれば、腸内細菌バランスが崩れ太りやすくなってしまいます。
そんな食事内容による太りやすさの違いを証明する論文がアメリカで発表されました。
「地中海料理は沢山食べても太らない」という朗報。
本日は・・・米国ウェイクフォレストパプチスト医療センターからの報告です。
地中海料理は好きなだけ食べても太らない?
ピザやハンバーガーなどの西洋料理よりも、地中海料理の方がお腹一杯食べても体重は増えないことを証明した初の調査結果をアメリカのWake Forest School of Medicineが発表しました。
霊長類のカニクイザルを用いたこの研究では、地中海食を与えられたグループは西洋食を与えられたグループよりも、カロリー摂取量や体重の増加、体脂肪率の上昇などにおいて優位になるという結果がでました。
20頭のカニクイザルを2つのグループにわけ、1つのグループは地中海食、もうひと1つのグループは西洋食を与え、2年間半の経過観察を発表。
地中海食として与えられた食品は、魚油、魚粉、オリーブオイル、バター、卵、黒豆粉、ひよこ豆粉、小麦粉、野菜ジュース、果実ピューレ、砂糖などが含まれていました。
一方、西洋食として与えられた食品は、ラード、バター、卵、コレステロール、高果糖コーンシロップ、砂糖などが含まれていました。
食材がこうして比較されると、地中海型食は魚や野菜、そして油分はオリーブオイルが中心です。そして豆類の摂取など、食物繊維が多いことがわかりますね。
一方の西洋型食は、バターやラード、牛脂など飽和脂肪酸と呼ばれる動物性食品が多くて、野菜や果物、豆類の摂取が少ないことがわかります。
研究の結果、実験前ではBMIや体脂肪率、体重は両軍には大差がみられなかったけれど、時間の経過と共に差が出てきたようです。
参照「栄養学の最前線」
地中海料理が太らない理由
さて、ここで地中海食と西洋食の内容を比較検討していきましょう。
地中海食はナッツ類の食物繊維、野菜、多々の食品と肉食が意外と少なく、メインディッシュは魚介類が多く、他にオリーブオイル、ナッツ類、野菜、果物がふんだんに使われているのが特徴です。
魚介類などから摂れるDHAやEPA、オリーブオイルなどのオメガオイルを一緒に摂ることは血液循環を整えてくれます。
また、豊富な食物繊維で「腸内環境」を改善し、満腹感を得られることで「もっと食べたい」という感情をコントロールすることが可能となります。
加工食品が中心の西洋食との大きな違いは、動物性脂肪の「飽和脂肪酸」の量でしょうか?
どんな食事内容が腸内環境を整え太らない体質を作るのか?
地中海食といっても私達日本人にはピンと来ません。
一体、どんな内容の食事なのでしょうか?
・全粒穀物、季節の野菜や果物を豊富にとる
・豆類、ナッツの摂取量が多い
・油の摂取量は少なくないが、オリーブオイルが中心
・赤身肉は少なく、脂肪分が少ない鶏肉が多い
・魚介類を習慣的に摂取する
・乳製品の摂取量は少ないが適量
・卵の摂取量は週に5個程度
・加工食品は最小限
・昼食がメイン
これらの地中海食を継続的に摂取した効果ですが、脳虚血性疾患は29%減少、うつ病は32%減少、認知症は40%減少したと報告されています。
また、脂肪肝の予防には大きな効果があるということもわかりました。
太りにくい体質を手に入れたければ・・・野菜、豆、オリーブオイル中心の「地中海食」普段の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか?