赤ちゃんが便秘に?「子供の便秘の原因と対策」乳幼児の便秘を治すには?浣腸?薬?ミルクオリゴ糖

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赤ちゃんが便秘に?

私は小児科外来が大好きでした。
病気になって病院に来る赤ちゃん達は、大抵ご機嫌が悪い。
でも病気が良くなって訪れた時には、別人のような笑顔で近寄ってきてくれる。

 

小さな子供にとって病気というものは、大人が想像する以上にストレスとの闘い。
風邪でも、アレルギーでも、それが便秘でも。

 

小さな赤ちゃんが便秘?
そんなことあるの?
皆さんが想像する以上に便秘の子供は多いもの。

 

原因は様々です。
ただ大人の便秘と大きく違うことは、「腸内環境」が原因でないということ。
器質的(体の構造上のもの)なことが多いものです。

 

昨日、こんなコメントをいただきました。

 

いつも読ませていただいています。
また質問なのですが、1歳3ヶ月の子供が便秘が酷く薬や浣腸にたよらなければならないほどです。
小さな子供の場合何を気をつけたらよいのでしょうか。
非常に困っています。
薬を飲まずに改善できる方法はないでしょうか

 

本日は、乳幼児に多い「便秘」について、その原因と対策を考えてみたいと思います。

 

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母乳にはオリゴ糖が沢山含まれるため赤ちゃんの便は水っぽくなります

 

 

意外に多い赤ちゃんの便秘

 

赤ちゃんの便秘は体質的なものが多く、大抵は生後1ヶ月くらいから現れ始めます。
離乳食を始めるころから改善されることが多いのですが、4〜5歳まで便秘に苦しむ子も少なくはありません。

 

極めてまれではありますが、乳幼児の便秘の中には病気が隠れていることがあります。
その病気のひとつは「ヒルシュスプリング病」。これは先天的に腸に神経細胞がなく腸の蠕動運動(ぜんどううんどう:便を押し出す動き)が全く起こらない病気です。生後まもなく症状が現れ始めますので検診で発見されることが多いです。
もうひとつは、お腹に腫瘍がある場合です。腹腔内にできた腫瘍が腸を圧迫して便秘になるパターンです。これもお腹を触ると分かることが多いので、発見が難しいわけではありません。

 

一番多いのが肛門の問題で、肛門がもともと狭い赤ちゃんが便秘になりやすくなります。

 

 

赤ちゃんや子どもが便秘になってしまったら

 

赤ちゃんの排便が3日以上みられない場合は、スムーズに便が出るようにサポートしてあげる必要があります。
「癖になってしまうのでは?」
そう心配になるかもしれませんが、ひとりで排便ができるようになるまでは助けてあげた方が良いと思います。

 

赤ちゃんの便秘で私達が行う処置は「こより浣腸」。
こより浣腸は、赤ちゃんに「いきみ」を思いださせてあげる処置です。

 

やり方ですが・・・
まず、綿棒とベビーオイルを準備して下さい。
たっぷりとオイルを綿棒に染みこませ肛門周りを刺激して下さい。それで反応がないようでしたら、2㎝ほど綿棒を肛門にゆっくりと入れて見て下さい。深くまで入れると直腸を傷つけてしまうので注意して下さい。
両足をまとめて上に持ち上げて上げると、腹圧がかかりやすくなります。

 

こより浣腸が怖いという方は、「スポイト浣腸」も効果的です。
習字で使うスポイトにぬるま湯を入れて下さい。このお湯を肛門に向かってかけてみて下さい。
ウォシュレットと同じで、肛門反射が起き排便がみられることがあります。

 

 

赤ちゃんの便秘・・・ミルクオリゴ糖を使ってみて

 

肛門が狭い赤ちゃんは、排便をしようと思ってもなかなか出ないことが多いものです。
そのうちにだんだんと便が直腸に溜まってしまい、どんどんと水分が吸収され便が硬くなります。
排便をする時に痛みを感じるようになると、排便に恐怖を感じるようになりいきむことをしないようになってしまいます。

 

便秘が慢性化するようでしたら一度小児科医に相談して肛門を診てもらいましょう。
麻酔をかければ肛門を広げる処置は難しくはありません。
肛門が広がれば便もスムーズに出るようになり、「いきみ」に対する恐怖もなくなります。

 

また、授乳量が少ない、野菜を食べてくれないなど食事に問題がある場合は、離乳食や食事に少量の「ミルクオリゴ糖」を使ってあげることも良いと思います。便が軟らかくなります。

 

意外と軽視しやすい「子供の便秘」ですが、小児の腹痛の原因の30%くらいが「便秘」だと言われています。
お腹が張って便が出ない時には「こより浣腸」を試してみて下さい。
驚くほどの便がでて機嫌がよくなることがあります。

 

赤ちゃんの便秘、心配になりますよね。
あまり便秘が酷くなると、「うんちを出すことは辛いこと」とインプットされてしまいます。
「うんちが出ることは気持ちがいいこと」そんな感覚を覚えてもらいたいものです。
また、便秘に効果的なマッサージ法なども特集いたしますね。

 

 

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